もりおか寸評
めん類がとてもおいしいまち
落語家
三遊亭 好楽さん
盛岡に初めて来たのは,落語家になった翌年の1967年。当時は師匠のかばん持ちでした。それ以来,落語会のたびに何度も盛岡に来ています。盛岡といえばわんこそば。師匠や弟子,みんなでわんこそばを食べ比べたこともあります。遊び心があって楽しく,55杯食べました。
そのうち,冷麺もおいしいということを知り,盛岡に来るたびに落語家みんなで食べに行くようになりました。弟子たちには土産用の冷麺を買って帰りますが「おいしかった」と言われるのがうれしいです。盛岡は,めん類がとてもおいしいというイメージがありますね。
わたしは8人兄弟の6番目。小学校に入る前に父が亡くなり,母が一人で子どもたちを育てました。がき大将だったわたしは,よく母にしかられていて,この世で一番怖いのが母でした。ある夜,その怖い母がラジオを聞いて笑っている姿を見て,とても驚きました。落語を聞いていたのです。母の笑顔を見るのがうれしくて,自分も聞くようになり,落語が好きになりました。好きな道に進もうと,高校卒業一年後に8代目・林家正蔵に弟子入りしました。
落語家になって一番幸せなのは,お客さんの笑い声が自分に戻って来ることです。笑ってもらうことで,自分も疲れが取れるというのは,落語家の役得です。寄席がうまくいった日の夜,みんなでおいしくお酒が飲める瞬間が最高ですね。
最近は交通の便が良くなり,盛岡をはじめ全国が近くなりました。これからは,弟子たちと一緒に全国を歩き,落語をさらに広めていきたいと思います。
(3月20日,大通一丁目の岩手教育会館で開かれた「朝日さわやか寄席」出演のため来盛。1946年,東京都生まれ)
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