ペーパーフラワーに自然を凝縮
花を思う気持ちで全国第1位に
佐藤恵美子さん
8月2日,東京都で開かれた第19回創作展(全日本ペーパーフラワー協会主催)。佐藤恵美子さん(57)=上田一=の作品「花とともに」が,全国第1位に当たるパピエ賞を受賞した。
佐藤さんがペーパーフラワーを始めたのは,30年以上も前。フラワーデザインスクールを主宰する小綿麻躬子さんの作品に感動したのがきっかけだ。伸縮自在のクレープぺーパーなどの紙を使って,自由自在に色とりどりの花や葉,木々などを作るペーパーフラワー。その魅力に引かれ,デザインや色の勉強をするため,スクールに通い続けている。
今年のテーマはフランス語で自然を意味する「ナチュール」。自然や空気,景色を楽しむ山登りが趣味という佐藤さん。その経験と感性を生かし,日ごろ山で目にしている素朴な花にスポットライトを当てた。大好きなマツムシソウの花を中心にバランスを考え,周囲のアドバイスを受けながら自然とのハーモニーを心掛けた。
一番苦労したのは,その色合い。既存の約30色の紙の中から色を組み合わせ,水に浸して色を変えたり,染料を加えたりして,思い描く色合いを追い求めた。乾燥することによる色の変化に戸惑うなど,求める色に染め上げるまでに多くの時間と労力を費やした。受賞した作品は,主婦業の合間を縫い作品作りにいそしみ,数カ月かけて仕上げた大作だ。
第1位に輝いたことに「まさか選ばれるとは思わなかった」と驚きの表情を見せる一方,「長年やってきてよかった。先生に教えていただいた結果です」と感謝の念を忘れない。小綿さんは「自分が表現したい色に染めるという大変な作業ができるのは,佐藤さんならでは」と目を細め,生徒の受賞を喜ぶ。
花が好きでいつも花のことを考えているという佐藤さん。「ずっと花を作っていきたい。おばあちゃんになってもね」と柔らかにほほ笑み,花とともに人生を染めていく。
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