重症熱性血小板減少症候群(SFTS)について

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広報ID1006620  更新日 平成28年8月21日 印刷 

重症熱性血小板減少症候群(Severe Fever with Thrombo cytopenia Syndrome:SFTS)は、主にSFTSウイルスを保有するマダニに咬まれることで感染し、引き起こされる病気です。
マダニの活動は、春から秋にかけて活発になることから、市民の皆さんは、感染予防対策について、ご協力をお願いします。

発生状況など

2013年1月に、国内で初めて報告され、2014年5月7日現在までに、西日本の13県において55人(内死亡20人)の患者が報告されています。
現在のところ、岩手県内における患者の報告はありませんが、2014年2月に公表された調査結果から、岩手県内に生息するマダニからSFTSウイルス遺伝子が検出されたことが発表されました。

感染経路

主にSFTSウイルスを保有するマダニに咬まれることで感染します(咬まれても痛みやかゆみはありません)。
マダニは日本で47種類以上生息しており、これまでの調査結果では、複数のマダニ種からSFTSウイルスが検出されています(フタトゲチマダニ、ヒゲナガマダニ、オオトゲチマダニ、キチマダニ、タカサゴキララマダニ)。
ただし、これらのマダニ種すべてが、ヒトへの感染に関与しているかについてはまだ分かっていません。

症状および治療

SFTSウイルスに感染すると、6日から14日の潜伏期間を経て発症します。発熱、消化器症状(食欲低下、嘔気嘔吐、下痢、腹痛など)、頭痛、筋肉痛、リンパ節の腫れ、意識障害などが見られ、血小板や白血球が低下するのが特徴です。
現在のところ、SFTSに効く薬やワクチンはなく、対症療法が主な治療方法となります。
重症化する場合もあり(致死率は、約10%から30%)、感染予防対策と発症後の早期診断が重要とされています。

感染予防対策

マダニは、日本全国の野山や草むらに生息しているので、咬まれることを完全に防ぐことは難しいとされていますが、以下のような対策をこころがけましょう。

1 マダニが活発に活動する春から秋は山野や草むらに入らない。

2 山野や草むらに入る時は次のことに注意する。

  1. 肌が露出しないような衣服を着用する。(長袖・長ズボン・手袋・帽子・首をタオルで覆う・足を完全に覆う靴、ダニがつきにくいナイロン製の衣服など)。
  2. 山野では、草の上に直接座らない。
  3. 虫よけスプレーを使用する。

3 山野や草むらから帰宅したら・・・

  1. 衣服は早めに着替えて洗濯する。(ダニ類がついている可能性があります)
  2. 早めに入浴し、体をきれいに洗い、ダニ類に刺されていないか確認する。( 特に、わきの下、足の付け根、手首、膝の裏、胸の下、頭部(髪の毛の中)など)

4 山野に入った後に、発熱、発疹などの症状が見られたら・・・

  1. 早急に医療機関を受診し、山野に入ったことや刺し傷の有無などについて説明する。
  2. もしダニに吸血されているのを発見したら、無理に引っぱらず、早めに皮膚科を受診する。また、自然に取れた場合でも、できるだけダニを持参する。(無理に引っぱると、頭部が体内に残ってしまい化膿などの原因となります)

5 ペットのダニにも注意を・・・

  1. 犬や猫などのペットにもマダニが付着し吸血することがあるので、散歩から帰ったらブラッシングするなどして、ダニが寄生していないか確認する。(ダニが付着していた場合は無理にとらず、かかりつけの獣医師に相談してください)
  2. ペットについては、ペット用ダニ予防薬やペット用ダニ駆除剤を使用する方法もある。 

6 小まめな草刈で生息地を減らす

身近な公園や市街地の草むらにいる可能性もあるので、こまめに草刈をするなど、生息地を減らしましょう。

感染症法における取り扱い

SFTSは、「重症熱性血小板減少症候群(病原体がフレボウイルス属SFTSウイルスであるものに限る。)」として、2013年3月4日より、感染症及び感染症の患者に対する医療に関する法律第12条に基づく医師の届出疾患に定められています。

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このページに関するお問い合わせ

保健所 指導予防課 感染症対策担当
〒020-0884 盛岡市神明町3-29 盛岡市保健所6階
電話番号:019-603-8244 ファクス番号:019-654-5665
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