性感染症(STI)について

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広報ID1042152  更新日 令和5年12月21日 印刷 

今、全国的に梅毒が増加しています!

性感染症(STI)とは

 性感染症(Sexually:性 Transmitted:感染 Infections:症状※=STI)とは、精液や膣分泌液、粘液、血液に潜んでいる細菌、ウイルス、真菌(カビ)、原虫などが、性的接触によって性器、尿道、肛門、口などの粘膜に感染する病気です。性器の接触による性交だけではなく、オーラルセックスやアナルセックスも含まれます。

※「STD(Sexually:性 Transmitted:感染 Diseases:病気)ということもあります。

 性感染症は、感染していてもはっきりとした症状がない場合も多く、自分でも気づかないまま他の人へ感染させてしまうことがあります。性感染症の中には、男性・女性ともに不妊の原因になるものや、妊婦が感染すると早産や死産の原因になるもの、あるいは生まれてくる赤ちゃんに感染してしまうものなどもあります。また、性感染症で粘膜に炎症がある場合、HIV(ヒト免疫不全ウイルス)に感染するリスクが通常より3~5倍高くなるといわれています。性感染症は、早期に発見して、治療を受けることが大切です。

 誰もが感染する可能性があり、一人ひとりが自分の健康に関する問題として関心を持ち、正しく知ることが大切です。

 性感染症の検査は、保健所、医療機関で行っています。気になる症状がある場合は、医療機関(泌尿器科、婦人科、性病科、皮膚科)を受診しましょう。また、盛岡市保健所でもHIVの他、性感染症(梅毒・クラミジア・淋菌)の検査を無料・匿名で実施しております。症状がなくても心配なことや不安なことがある場合など、自分や大切なパートナーのためにも、迷わず検査を受けてみましょう!

今注目の性感染症「梅毒」

全国的に、梅毒患者が増加しています!

岩手県の梅毒総報告数は、年間0~3名程度でしたが、平成29年に16件、平成30年に29件、令和元年に26件、令和2年に11件、令和3年に19件と、増加傾向です。全国では平成25年以降は報告数が増加傾向に転じ、令和4年は過去最多を更新しました。男女の異性間性交渉での感染が増加している他、性風俗店利用者での梅毒の報告数が増加しており、20代女性、20~40代男性が多いです。

  • 梅毒は、性感染症のひとつです。感染力が強い「梅毒トレポネーマ」という細菌によって引き起こされます。感染している人の病変部(性器、口唇部、口腔内、肛門など)と接触する性行為により、梅毒トレポネーマが粘膜や皮膚などの傷口から侵入して感染します。
  • 感染後3週間程度の潜伏期間の後に、感染部位にしこりや潰瘍がみられるようになりますが、数週間程度で症状がなくなります。その後治療せずに数週間~数か月経過すると、病原体が血液によって運ばれ、手の平や足の裏、体全体に発疹がみられるようになります。さらに、感染後数年~数十年経過すると、皮膚や筋肉、骨などにゴムのような腫瘍、心臓、血管、脳などの複数の臓器に病変が生じる場合があります。また、妊婦が梅毒に感染すると、胎盤を通して胎児に感染し、死産、早産、新生児死亡や奇形が起こることがあります(先天梅毒)。
ポイント
  • 不特定多数の人との性的接触が感染リスクを高めます。また、現在は特定のパートナーだけでも、過去の相手から感染している可能性がありますので、心配な場合はパートナーと一緒に検査を受けて感染していないか確認しておくことも重要です。
  • 性器の接触による性交の他、オーラルセックスやアナルセックスでも感染します。コンドームを適切に使用することで感染のリスクを下げることができます。
  • 梅毒が疑われる症状が自然に消えたとしても、医療機関を受診する必要があります。
  • 梅毒は感染しても免疫ができませんので、治療して完治しても、再感染する可能性があります。
早期発見、早期検査、早期治療がとても重要です。

梅毒は、早期の抗菌薬治療で完治が可能です。感染していることが判明した場合は、周囲で感染の可能性がある人(パートナーなど)も検査を受け、必要に応じて治療を行いましょう。

 

梅毒報告数

性感染症の予防方法

コンドームを正しく着用しましょう!

ピルやペッサリーなどの避妊法は、感染予防には効果がありません。避妊と感染予防の両方に効果があるのはコンドームだけです。また、コンドームは相手の性器と接触する前につけないと感染する可能性があります。オーラルセックスやアナルセックスのときにもコンドームをつけましょう。オーラルセックスのときは、女性器にはラップなどを使いましょう。

コンドームの正しい使い方
  1. コンドームには使用期限があり、ポケットなど熱や摩擦の多い所は保存に適さない。
  2. コンドームを傷つけないようにしながら袋から取り出す。
  3. 裏表を確認し、先端の精液溜まりを爪を立てずに軽くつまみ、空気を抜く。
  4. 勃起したペニスの皮膚を根本にたぐり寄せる。
  5. 精液溜まりの空気を抜いたままコンドームを亀頭においてから、根本近くまでかぶせる。
  6. かぶせた部分を亀頭のほうに寄せて、根本であまっている皮膚を張らせる。
  7. 根本の張った皮膚に密着させながら、コンドームを根本までかぶせる。
  8. 射精後はペニスが小さくなる前に抜き、ティッシュなどに包んできちんと捨てる。

たくさんの人と無防備なセックスはしない!

不特定多数の相手とのセックスは、感染のリスクを高めます。感染をしていない、信頼できる特定のパートナーとしかセックスをしないようにすると安全です。性生活をもっている女性は、定期的に検査を受けることも大切です。

感染してしまった場合は・・・

確実に治療を受けましょう!

ほとんどの性感染症は、医師の指示のもとできちんとした治療を受ければ治すことができます。指示された薬をきちんと最後まで飲み続けることが大切です。

検査・治療はパートナーと一緒にしましょう!

性感染症は、一度治っても再び感染する可能性がある病気です。自分だけが治療しても、パートナーから再感染したり、その逆もあるので、パートナーも完全に治すことが必要です。「感染していても、恥ずかしくて言えない」と悩む気持ちは分かりますが、お互いの健康にために思い切ってパートナーに話をすることが大切です。

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このページに関するお問い合わせ

保健所 指導予防課
〒020-0884 盛岡市神明町3-29 盛岡市保健所6階
電話番号:019-603-8307 ファクス番号:019-654-5665
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