盛岡市地域おこし協力隊活動報告(令和6年9月・戸坂隊員)

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広報ID1049455  更新日 令和6年9月20日 印刷 

2024年4月1日付けで地域おこし協力隊に着任しました戸坂亮司です。

活動テーマは、2025年春に開業予定の「道の駅もりおか渋民のメディア仕掛け人」で、道の駅のイベント企画やPRが任務です。

今回は盛岡市の地域おこし協力隊になるまでの経緯、そして着任してからこの約5カ月の活動内容などをお伝えしたいと思います。

【着任前の私と岩手・盛岡とのつながり】

東日本大震災が発生した2011年の11月11日、私は埼玉県深谷市の酒造跡地に飲食店(キネマ食堂七ツ梅結い房)を開業しました。店では子ども食堂を開催したり、また同敷地内には映画館深谷シネマがありましたので定期的に映画劇中に登場するメニューを作成したり、ご当地映画ではそのロケ地(物語の舞台)になった街の観光協会さんなどに協力してもらい応援企画など実施していました。

七ツ梅店舗写真

その企画第一弾が遠野市を舞台にした映画『HOME愛しの座敷わらし』。この作品が人生初めて岩手県入りするきっかけで、三陸沿岸の仮設住宅巡回上映会に参加したり、そこから東日本大震災被災地支援の黄色いハンカチプロジェクトに関わったりしました。

2012年、盛岡市出身・大友啓史監督の『るろうに剣心』公開時に宮古市で開催された大友監督のトークショーに参加し、またその席で盛岡市を拠点に活動している『映画の力プロジェクト』メンバーとも知り合い、それが盛岡市とのつながりの始まりでした。

巡回上映会、大友監督とのシネマリーン

私自身も『映画の力プロジェクト』メンバーとしてお誘いいただき、盛岡市に訪れる機会が増えてきました。フォーラム盛岡で開催された映画『るろうに剣心 世界最速上映会』、南昌荘で行われた映画『3月のライオン」ロケ、いわぎんスタジアムで行われた映画『終わった人』ロケ、オトナ映画部が製作した映画『風に泳ぐ』ロケへの参加、クロステラスで開催された映画のトーク座談会へのパネラー参加など、盛岡市とは映画で関わりが非常に強くなりました。

世界最速上映会

深谷市で飲食店を経営していたので、盛岡市に訪れた際には酒蔵にお邪魔して交流を持たせてもらいました。あさ開さん、桜顔酒造さん、菊の司酒造さん、そして平興商店さんなどなど。

盛岡市に訪れる機会が増えれば増えるほど大通りや有名店、観光名所からだんだん『路地』と言いますか人々の生活圏に興味が湧いてきていました。

平興商店

2019年には映画応援企画がご縁で知り合った山口県岩国市へ、2020年にはこれも映画の縁で東村山市へ拠点を移し国立療養所多磨全生園の敷地内にある飲食店で働きました。

ここは元ハンセン病患者さんの施設で、国の隔離政策を受け、故郷に帰ることも許されなかったご高齢の方々がいらっしゃいます。入所者の中に盛岡市ご出身の方がおり、店に来ると懐かしそうに岩手県やご自身の生まれ故郷でもある盛岡の話題が出ていましたので、友人でもあるわんこそば東家の蕎麦を食べてもらいました。「もう高齢で盛岡にも帰ることも叶わないのにまさかココ(国立療養所多磨全生園)で盛岡の蕎麦を食べられるなんて…ありがとね」と泣いて喜んでくれました。ここでも盛岡とのつながりを感じました。

多磨全生園

コロナ禍で止まっていた交流が再び始まり、盛岡にも再び足を運ぶようになった2023年9月、『映画の力プロジェクト』が企画し木伏緑地で開催した『盛岡かわとみどりのほしぞら映画祭』。私も東京から参加しました。

木伏上映会

メンバーと談笑している中で「盛岡に道の駅ができるらしいが、今までの経験を活かしてみたらどうだ?」という話題になり、「自分が今まで経験してきたことが何か盛岡に新しくできる道の駅にお役に立てるかもしれない。」と思い、応募しました。

面接の前日には、道の駅ができる玉山地域にも足を運び、雪が少ない暖冬だったにも関わらずたまたまの猛吹雪の中をあちこち歩き回ったのも、今となっては良い思い出です(笑)

4月1日からの着任が決まり、東京から盛岡へ引越し&移動…単純に新幹線など交通機関で移動するのも味気ない!ということで、所有している原付三輪バイク(ピザの宅配バイクみたいなバイクです)で3日間かけて移住しました(笑)

【活動の状況】

現在勤務している「(株)内丸座」は、道の駅もりおか渋民の指定管理者グループのうちの1社です。市内中心部(大通)に会社があり、道の駅の現場や市役所の担当とは物理的に離れており、少し寂しい気持ちもありました(笑)

そんな中ですが、まずは過去の様々な資料を自分なりに読み込んだり、自分が今まで岩手県内に足を運んだ街に行き、改めて地域密着のイベントなど掘り下げていったりしました。ちょうどゴールデンウィークに差し掛かっていたので遠野、宮古、釜石、東京方面は友好都市でもある文京区の施設(石川啄木顕彰室、小石川図書館)などにも行きました。

道の駅の開業に向けて、まだ決まっていない事項も多い中ですが、「まずは今PRできることを!」と思い、道の駅模型やチラシをフルに活用して『道の駅もりおか渋民を知ってもらう』事を重点的に行っています。

7月は「おおつちありがとうロックフェスティバル」、「KESEN ROCK FESTIVAL」にて模型展示とチラシ配布を行いました。

大槌ロックフェスティバル

そして8月上旬には、文京区で開催された『文京・見どころ絵はがき大賞』でチラシ配布と道の駅のPRを行いました。この絵はがき大賞は「文京区の見どころを絵はがきで応募してもらう」という企画で、今年は初めて『盛岡市の絵はがきブース』が作られました。チラシ配布は主催者の協力もあり1000枚配布してPRしました。

文京区1

文京区2

9月は『<映画の力>プロジェクト』が関わるイベントとして、7日に中ノ橋1-1ひろば、14日に木伏緑地にて、野外上映会を実施し、道の駅のPRブースを設けました。また、23日には「いしがきMUSIC FESTIVAL」において、テナント事業者(Morioka Milk Stationさん、BON JEWELさん、SoRa Starsさん)とともに道の駅ブースを出店し、PRを行う予定です。

また、岩手・宮城沿岸を縦断して行われる映画上映会でも、道の駅のPRを行います。

チラシを手渡ししていると、盛岡以外の方でも、盛岡の新しい道の駅を知ってくださっているなど、直接お話しして初めて分かる手ごたえなども感じています。

着任から5ヶ月ほど経過し、明確な成果を問われるとまだまだかもしれませんし今でも試行錯誤しています。様々な関係者と協議しながら、みなさんに寄り添ったイベント企画など提案が出来るよう今後もネットワークづくりをすすめて行こうと思います。

協力隊任期3年に甘えず1年毎勝負!という気持ちで、まずは来春開業するまでの残り7カ月を精力的に活動していく覚悟です。

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