所蔵品ギャラリー1(旧石器・縄文時代)
広報ID1009445 更新日 平成28年8月21日 印刷
遺跡の学び館で所蔵している指定文化財や代表的な出土品を紹介(旧石器・縄文時代編)
遺跡の学び館で所蔵している指定文化財や、代表的な出土品を時代ごとに紹介します。
展示替えや貸出しのため、紹介するすべての資料を展示室で見ることができない場合がありますので、ご了承ください。
旧石器時代(きゅうせっきじだい)
尖頭器(せんとうき)
遺跡:小石川(こいしかわ)遺跡(玉山区薮川字外山)
年代:後期旧石器時代(約1万3000年前)
1980年に旧玉山村教育委員会が発掘調査して出土した、槍の先につける尖頭器(せんとうき)という石器で、右側の石器は長さが8.4センチメートルあります。当時は氷河期の終末で、旧石器人はこの槍をつかってオオツノジカなどの大型動物の狩りをしていたと考えられます。市内で出土した最も古い石器のひとつです。
縄文時代(じょうもんじだい)
爪形文(つめがたもん)土器
遺跡:大新町(だいしんちょう)遺跡(大新町)
年代:縄文時代草創期(約1万2000年~1万年前)
土器の表面に動物の骨などで爪形の文様がつけられています。この土器は薄くつくられていて、厚さは5ミリメートル前後です。小型ですが市内で出土した最も古い土器のひとつです。
貝殻文(かいがらもん)土器
遺跡:新茶屋(しんちゃや)遺跡(山岸)
年代:縄文時代早期(約8000年前)
古い時代の縄文土器は、底のとがったものが多く、この土器も、底を地面に突き刺して安定させ、まわりで火を燃やして煮炊きしたものと考えられます。文様は、サルボウやアカガイなどの貝殻の縁を使ってつけられています。この時代の土器は、このほか小さな丸棒に線を刻んでそれを回転させながら押しあて、菱形や格子目をつける「押型文(もしがたもん)土器」や、細い棒の先で横や斜め方向に直線の文様をつける「沈線文(ちんせんもん)土器」など、いわゆる縄目のないものもよく見られます。
深鉢形(ふかばちがた)土器
国指定重要文化財
遺跡:繋(つなぎ)遺跡(繋)
年代:縄文時代中期(約4500年前)
1951年に校庭の整地工事の際に発見された、7個の完形の縄文土器の1点です。大胆で整然とした構図のもと、全面に隆沈線(りゅうちんせん)による唐草(からくさ)状の大渦巻文(うずまきもん)を中心として、小渦巻文や懸垂文(けんすいもん)が描かれており、北上川流域における代表的な縄文時代中期の土器といえます。〔高さ46.5センチメートル〕
深鉢形(ふかばちがた)土器
遺跡:大館町(おおだてちょう)遺跡(大館町、岩手県指定史跡)
年代:縄文時代中期〔約4500年前〕
高さが約93センチメートルもある、国内最大級の縄文土器です。キャリパー形という口縁(こうえん)部分がふくらみ、胴部分がくびれる独特の器形をしています。遺跡ライブラリーの中央に展示している当館のシンボル的土器です。
注口(ちゅうこう)土器
遺跡:上平(うわだいら)遺跡(猪去)
年代:縄文時代晩期〔約1000年前〕
縄文土器も晩期になると、東北地方ではそれまでの深鉢形や浅鉢形に加え、様々な器種の土器がつくられるようになります。注ぎ口のついた注口土器ものそのひとつで、三叉文(さんさもん)や雲形文(くもがたもん)といった精緻なレリーフ文様が丁寧に表面を飾っています。まつりの際にお酒などを入れて使用したと考えられています。
翡翠大珠(ひすいたいしゅ)
遺跡:川目C(かわめシー)遺跡(川目)
年代:縄文時代中期
翡翠( ひすい)は新潟県姫川・青海川の上流が原産地で、これらの装飾品は交易により遠くからもたらされたと考えられます。写真右上の翡翠製品は、棒状のものに縦方向の穴を貫通させていて、笛のように使われたとも考えられます。現在でも宝飾品として使用される翡翠は非常に硬い石で、縄文人の加工技術の高さがうかがわれます。
よりよいウェブサイトにするために、このページにどのような問題点があったかをお聞かせください。
このページに関するお問い合わせ
教育委員会 遺跡の学び館
〒020-0866 盛岡市本宮字荒屋13-1
電話番号:019-635-6600 ファクス番号:019-635-6605
教育委員会 遺跡の学び館へのお問い合わせは専用フォームをご利用ください。