百日咳の患者報告が増えています!
広報ID1051364 更新日 令和7年4月15日 印刷
百日咳は、平成30(2018)年以降、百日咳の診断をした医師は必ず患者発生を届け出ることになっています。
盛岡市では、平成30年に報告された5例が最多となっていましたが、令和7年1月から3月23日時点で5例が報告され、過去最多を過去最速で更新することが予測されます。岩手県全体でも百日咳の報告が増えています。
今後も感染が広がる恐れがあります。持続する咳や夜間のせき込み、嘔吐、無呼吸発作などの症状がある場合には、早めに医療機関を受診してください。 基礎疾患のない小児でも重症化する恐れがあるので、保護者の方は観察をお願いします。
病原体 |
百日咳菌(細菌) |
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症状 |
カタル期(2週間):徐々に強くなる咳 痙咳(けいがい)期(2~3週間):連続的な短い咳のあとに、息を吸う時に笛の音のようなヒューという音が出る症状 回復期:時々、発作性の咳 生後6か月未満では、重篤化すると死に至る危険性が高い。成人では、咳は長期間続くが、比較的軽い症状のため受診・診断が遅れることがある。 |
感染経路 | 飛沫感染、接触感染:感染者の咳やくしゃみなどのしぶきに含まれる細菌によって感染する |
陽性者から他の人への感染 |
する |
予防方法 |
乳幼児:四種・五種混合ワクチン(定期接種) |
感染症法に定められた「5類感染症:全数把握義務」の感染症です。
百日咳の詳細
予防には百日せきワクチンがあります。ワクチン接種は世界各国で実施されており、その普及とともに百日咳の発生数は激減しています。しかし、接種を行っていない人や接種後年数が経過したことでの発病が見られています。感染力が強いため健康な人もかかりますが、乳幼児や高齢者、他の病気などにより抵抗力が低い人に発病することが多いと言われています。
潜伏期間と症状
潜伏期間
7~10日程度
症状
症状の経過には、カタル期、痙咳(けいがい)期、回復期があります。
未治療での感染力のある期間:感染後7日~4週(カタル期~痙咳(けいがい)期)
潜伏期を経て、普通の風邪症状で始まり、徐々に咳の回数が増えて強い咳になっていきます。これが2週間程度続きます。(カタル期)
感染力が強い期間ですが、軽い症状から始まることもあり、様子を見ているうちに周囲に感染させてしまうため注意が必要です。
連続的な短い咳のあとに、息を吸う時に笛の音のようなヒューという音が出る症状(発作性けいれん性の咳)をくり返します。夜間の発作が多いです。しばしば嘔吐を伴うこともあります。
年齢が小さいほど特徴的な咳がなく、単に息を止めているような無呼吸発作からチアノーゼ、けいれん、呼吸停止と進展することがあります。(痙咳期)
徐々に咳が少なくなってきます。時々発作性の咳がでます。(回復期)
ワクチン未接種の新生児・乳児に感染させてしまうことに注意が必要です。
原因と感染経路
病原体は、百日咳菌という細菌です。
感染経路は飛沫感染咳と接触感染です。咳やくしゃみなどのしぶきに含まれる細菌を吸い込んだり、口などから体内に入ったりすることで感染します。
予防方法
百日せきワクチンの予防接種があります。
乳幼児(定期接種)
- 四種混合ワクチン(ジフテリア、百日咳、破傷風、ポリオ)または五種混合ワクチン(ジフテリア、百日咳、破傷風、ポリオ、ヒブ)
児童から成人(任意接種)
- 三種混合ワクチン(ジフテリア、百日咳、破傷風)
百日せきワクチンの免疫効果は4~12年で弱くなっていき、ワクチン接種した人でも時間経過とともに感染することがあります。
家庭における予防方法
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手洗い、換気、咳エチケットなどの基本的な感染対策をしましょう。
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咳が出ているときには、マスクを着用しましょう。
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ワクチンの接種歴を母子健康手帳などで確認しておきましょう。
治療方法
百日咳は、抗菌薬を服用することで治療できます。医師の指示に従い、治療薬は最後まで服用しましょう。
学校保健安全法における取り扱い
学校保健安全法では、百日咳は第二種感染症に定められており、特有の咳が消失するまで又は5日間の適正な抗菌薬療法が終了するまで出席停止とされています。また、流行状況によって学校医の判断により出席停止の指示が出る場合がありますので、学校に確認してください。
医療機関のみなさまへ
百日咳は、感染症法に定められた「5類感染症:全数把握義務」の感染症であり、診断した医師は診断日から7日以内に最寄りの保健所へ提出をお願いします。
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このページに関するお問い合わせ
保健所 指導予防課 感染症対策担当
〒020-0884 盛岡市神明町3-29 盛岡市保健所6階
電話番号:019-603-8244 ファクス番号:019-654-5665
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