1月1日_広報もりおか特集(盛岡市×玉山村 合併20周年)
広報ID1055014 更新日 令和7年12月24日 印刷
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広報もりおか1月1日号の特集は「盛岡市×玉山村 合併20周年」。紙面では合併後の玉山地域が歩んできた歴史などを振り返るとともに、市民の皆さんが語る地域の魅力や新たな若い力の活動などを紹介しています。
ここでは、紙面に収まりきらなかった皆さんのお話などを中心に掲載します。広報もりおかと併せて、ぜひご覧ください。
「玉山村」はどんなところだったのか?
玉山村の概要
玉山村は、盛岡市の北東に隣接し、397.32平方キロメートルの広大な面積の中に標高160メートルから1200メートル余りにわたる起伏に富んだ地形が特徴的で、村の約70パーセントは山林で占められており、その東部一帯は北上山系が連なり、自然に恵まれた美しい村でした。
村にはその昔、すでに旧石器時代から人類の活動があったことが証明され、奥州平泉の藤原三代が栄華をきわめた時代には、黄金と馬の主産地であったといわれています。
その後、明治、大正、昭和と続く時代の流れの中で幾多の変遷を重ね、昭和29年、玉山・藪川組合村と渋民村が合併し玉山村と村名を定め発足し、翌昭和30年に巻堀村を編入し、盛岡市と合併に至った際の玉山村の形となりました。
偉人「石川啄木」の生まれ故郷
近代日本を代表する歌人の一人である石川啄木は、南岩手郡日戸村(現:盛岡市日戸)で生まれました。
北上川のほとりにある渋民公園には、「やはらかに柳あをめる 北上の岸邊(きしべ)目に見ゆ 泣けとごとくに」という歌が刻まれた啄木第一号歌碑が建立されています。
令和7年4月にリニューアルオープンした石川啄木記念館では、石川啄木に関する貴重な資料を保存・展示しています。ぜひ足を運んでみてください。
紙面に載せきれなかったインタビュー内容を紹介
「玉山の魅力」ってなんだろう? ということで、玉山地域にお住まいの皆さんにインタビューしました。
ここでは、広報紙には収まりきらなかった内容や、特集の制作担当が感じたことなどをお伝えします。広報もりおか1月1日号の紙面と合わせてご覧ください。
千葉美愛 さん(会社員)

さんさ踊りが大好きな千葉さん。高校時代は運動部で遠征なども多く、さんさ踊りの本番前に部活動が忙しくなることもあったそうですが、千葉さんにとっては体力的な大変さをものともしないほどに、さんさ踊りが魅力的な存在でした。今では、地元のさんさ踊り団体にも加入し積極的に活動しています。
取材中、「関東などで就職したいと思いませんでしたか?」と聞いてみました。千葉さんは少し考えて、「小さい頃からさんさ踊りをやっていて、これからも地域の行事に出続けたいと思っていたので、地元で就職しようと思いました。」と真っすぐな瞳で答えてくれました。
自分の人生にとってかけがえのないものを生き生きと語る千葉さんの姿に、地域の明るい未来を見た気がしました。
中里直樹さん(元 地域おこし協力隊)

地域おこし協力隊として、平成29年に関東から家族で玉山に移住した中里さん。元々太鼓が好きでしたが、愛宕火防太鼓の存在は玉山に来るまで知らなかったそう。地元の方々に招かれた歓迎会の場でその存在を知り、30年近く保管されていたとは思えないほど太鼓の保存状態も良く、それならやってみよう! という運びとなりました。今では、玉山夏まつりなどの行事や、渋民小の総合学習の場でも披露する機会があり、縁でつながった太鼓が地域・歴史・人をつないでいます。
「私、食べるのがとても大好きなんです」と語る中里さん。玉山の食べ物はどれも美味しくて、地域の人が当たり前に食べているものが関東ではなかなか食べられなかったりもする、食に関しては本当にポテンシャルが高いです! と熱く語ってくれました。
「恵まれた、という言葉の定義はさまざまあるかもしれませんが、便利さだけではない『恵まれた環境』がここにはあると思います」という言葉の力強さに、なんだか励まされたような温かい気持ちになりました。
豊巻隆道 さん(常光寺 住職)

石川啄木が生まれた常光寺には、市外から多くの人がやってくるそうで、中には外国の人もいるそう。「国際啄木学会」では日本と外国における石川啄木の研究・普及が進められており、その魅力はワールドワイドであることを実感しました。
取材中、住職の豊巻さんに常光寺の中を案内していただきましたが、啄木が生まれた当時の部屋が一部保存されていたり、数百年前に作られた木製の仏像など貴重な数々が残されていました。常光寺の境内には、金田一京助書による「石川啄木生誕の地」の碑があります。ちなみに、豊巻さんによると啄木のお父さんも詩が上手だったそうです。
「地域の自治会も皆さん本当に協力的で、環境整備なども頑張っておられます。『自分に何かあったらよろしくな』というようなことも言われますが、私も地域から託されていると思って頑張りたいですね。」とほほ笑む豊巻さん。その柔らかな笑顔に心が安らぐひと時でした。
石川啄木がつないだ、盛岡市と文京区
文京区の大学と連携した、農業分野の課題解決に向けた産学官連携プロジェクトである、アグリイノベーション事業。紙面でも紹介しているとおり、この交流のきっかけは石川啄木でした。
市ホームページでは、これまでの交流について掲載しています。なお、盛岡駅前には盛岡市と文京区の友好都市提携を記念する碑が設置されています。
石川啄木関連イベント
石川啄木の生誕日である2月20日に合わせ、毎年開催しているのが「啄木生誕祭 啄木かるた大会」。石川啄木の短歌を用いた「啄木かるた」を使ったかるた大会で、今年度で22回目の開催となります。
開催日は令和8年2月14日(土曜日)、申し込みの締め切りは令和8年1月18日(日曜日)ですので、興味のある方は是非ご参加ください。
取材こぼれ話
渋民保育園の子どもたちが「道の駅もりおか渋民 たみっと」で姫神山をバックに走る表紙写真。実は、撮影を見計らっていた期間の天候が非常に不安定で、どの日に撮影するか頭を悩ませていました。
今回の特集号の担当課職員と連絡を取り合いながら、「このタイミングなら撮影できるかも」の可能性を信じ、一瞬の晴れ間が出たところで撮影したものでした。撮影の直前に思いがけず姿を見せた大きな虹も、合併20周年をお祝いしているようでした。
肌寒さの残る中でも元気いっぱいな子どもたち、この天真爛漫な笑顔がこれからもあふれる玉山であってほしいと願ってやみません。

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