海老原 喜之助 略歴
広報ID1003491 更新日 平成28年8月21日 印刷
略歴
鹿児島県出身の洋画家・海老原喜之助は、大正末期から昭和にかけてフランスと日本で活躍。「エビハラ・ブルー」と呼ばれる鮮やかな青の色彩を巧みに操り、馬をモチーフとした作品を数多く制作した。確かな構成力と強靭なマティエール(注1)、庶民的人間性を独自のエスプリの中に描き続け、晩年は日本アンデパンダン展、日本国際美術展、現代日本美術展等に出品した。
中学時代の同級生に吉井淳二がおり、また、橋本八百二とは川端画学校時代からの画友であった。初期作品の「自画像」「松林」は、渡欧の際に古キャンバスとして八百二に与えたものだった。
今では故郷の鹿児島市立美術館をはじめ、熊本県立美術館や東京国立近代美術館などに作品が収蔵されている。
(注1 マティエール:画面の肌や質感のこと)
- 1904年(明治37年) 鹿児島県鹿児島市生まれ。
- 1922年(大正11年) 上京し、川端画学校で学ぶ。橋本八百二と交遊。
- 1923年(大正12年)~1934年(昭和9年) 渡欧。藤田嗣治に師事する。
- 1935年(昭和10年) 独立美術協会会員。
- 1945年(昭和20年) 海老原美術研究所開設。
- 1964年(昭和39年) 芸術選奨文部大臣賞受賞。
- 1970年(昭和45年) 9月19日、帰国を前にパリで客死。66歳。
参考文献
- 『盛岡橋本美術館図録』、財団法人盛岡橋本美術館、1998年
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