さんさ踊り

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広報ID1022410  更新日 令和3年12月13日 印刷 

盛岡のさんさ踊り

イラスト:和太鼓

岩手県の盆踊りの主なものは、県北や沿岸地域で踊られている「なにゃとやら」と、盛岡を中心に踊られている「さんさ踊り」です。

さんさ踊りの発祥として多く語られているのは、盛岡市名須川町の三ツ石神社にまつわる「三ツ石伝説」に由来するものです。昔、人々を苦しめていた鬼が三ツ石の神様によって退治され、降参の印に誓約の手形を石に残して去ったとき、喜んだ人々が三ツ石のまわりで「さんさ,さんさと踊り囃した」のがさんさ踊りの始まりと伝えられています。ほかにも,武士の戦勝祈願の踊りから始まった、お坊さんによってもたらされたなどの由来を持つ団体があります。


8月の始めに行われる「盛岡さんさ踊り」は、世界一の太鼓数と言われる大パレードをメインに、夏まつりとして人気を博しています。その母体となっているのは、「伝統さんさ」と分類されている、各地域で生きて来た個性豊かなさんさ踊りです。盛岡では、歴史と個性を持ったさんさ踊りが現在も大切に伝承されています。


写真:さんさ踊りの様子
大宮さんさ踊り保存会

かつてお盆の時期には、各地域の踊り組が盛岡の中心市街地に出向き門付けを行っていました。さんさ踊りの曲目は、獅子踊りや神楽、剣舞、田植踊りの一部を取り込んで「~くずし」として構成されたものが多く見られます。花笠や五色の腰帯等、特徴的なさんさ踊りの装束や門付けの風習も、剣舞などの芸能の影響を受けているという指摘があり、また「竹の子舞」「たったり舞」などの囃子舞は、盛岡藩お抱えの芸能集団だった七軒丁から習ったことが伝えられたいます。

さんさ踊り豆知識

盛岡さんさ踊り

写真:和太鼓を演奏しながら踊る様子
仙北小鷹さんさ踊り保存会

「盛岡さんさ踊り」は毎年8月1日から4日、盛岡市内の路上や各所を会場に華やかに行われている夏まつりです。一つの祭として太鼓が参加する数では日本一を誇り、「和太鼓演奏世界一」としてギネスブックにも認定されました。大勢の盛岡市民が企業や各種グループのチームに加わってパレードで踊ります。

市内には、独自の伝統を保ちながらお盆やお祭に地元で踊られているさんさ踊りがたくさんあり、これをまとめて「伝統さんさ」と呼んでいます。「盛岡さんさ踊り」ではそれぞれに個性を持つ伝統さんさの公演があり、その踊りは複雑で種類が多く、見応えがあります。

昭和53(1978)年にさんさ踊りパレードが始まった時、「誰にでも踊れるさんさを」と伝統的な振り付けをふまえながら創案されたのが、現在の「盛岡さんさ踊り」で踊られているもので、第一(統合さんさ)から第二(七夕くずし)、第三(栄夜差)、第四の踊り(福呼踊り)までがあります。

 

衣装

伝統さんさではほとんどが妻折笠に赤い牡丹や蓮華をかたどった造花を付けます。五色の腰帯、手甲と脚絆にワラジ履き、場合によっては前掛けを付けます。

楽器

写真:踊りの様子

太鼓は縁に赤と黒の三角模様を入れた直径50センチメートル前後の大きさで,胸に抱えて踊りながら打ちます。笛も同様に踊りながら吹きます。さらに団体によっては剣舞と同じような鉦が付きます。

一八(いっぱち)

イラスト:踊るヒョットコ

鳥追い笠をかぶりヒョットコの面を付けてイタチを持っています。踊り上手のベテランが務め、演目の始めに先立って踊ります。他の芸能にも登場する道化役です。


さんさ踊りの指定文化財保持団体

岩手県指定無形民俗文化財(全4団体)

盛岡市指定無形民俗文化財(全15団体)


出典:盛岡の民俗芸能「さんさ踊り」(作成:盛岡市無形民俗文化財保存連絡協議会)

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