獅子(鹿)踊
広報ID1022414 更新日 令和3年12月13日 印刷
盛岡の獅子(鹿)踊り
しし踊りは、鹿や獅子をかたどった頭(かしら)をかぶって踊る芸能です。
「しし」は獣全般を指す古い言葉です。古来、鹿には山から訪れる精霊のイメージがあり、これに宗教的な聖獣=獅子のイメージが重なったのがしし踊りの鹿ないしは獅子だと言われています。盛岡市のしし踊りでは、上砂子沢鹿踊以外は「しし」に「獅子」の字を用いています。頭についても「竜頭(たつがしら)」と呼んでいる団体があり、実在の動物ではなく、霊的な存在を表わしているといえます。
岩手県のしし踊りは、踊り手が腰につけた太鼓を自分で打ち歌いながら踊る太鼓踊り系鹿踊りと、踊り手が身にまとった幕を持って踊り、太鼓や笛などのお囃子が別につく幕踊り系獅子踊りに分けられます。
盛岡市のほとんどの団体は幕を振りながら踊る幕踊り系獅子踊りです。由来として南部氏が甲斐の国から東北に来るときにいっしょに来た踊りを獅子踊りの始まりとする団体がいくつかあります。
お盆にお寺や供養塔に詣(もう)で、回向(えこう)をあげた後、供養のために踊るほか、五穀豊穣の祈りをこめて神社のお祭りや地域のイベントで踊られています。
獅子(鹿)踊り豆知識
構成と演目
踊り手は、ししは7名または8名。親獅子1名、雌獅子1名、雄獅子5名となります。他のパートとして道化役の一八(いっぱち)、唐団扇(軍配)を持って踊る役やササラを摺る役があります。
行列で始まる場合は、門や庭で回向を上げ、踊りの場に入ると「庭ならし」または「庭巻き」で輪になり「入り庭」などの一通りの踊りの後、「役舞」と呼ばれる踊りからいくつかを踊ります。一番重要とされる「雌じし狂い」では、メスのししをめぐってオスのしし同士が争ったり、メスを狙う猟師とオスが戦ったりする踊りで盛り上がります。上砂子沢鹿踊ではこのときに鉄砲を持った猟師が登場し、雄鹿を打ち取ります。
衣装・道具
獅子頭には役に応じて角の間に別々の図柄がついています。澤目獅子踊りの例では、親獅子は龍、雄獅子はシャチホコ・唐獅子・狐・虎・鹿・月で、雌獅子にはありません。
ししの髪の毛は、細く切った紙を付ける場合と、ドロノキなどの木を削って作られるカンナガラの場合とがあります。
しし踊りで使われるササラは棒ザサラですが、これは手頃な太さの竹の先を細かく割ったもので凹凸や刻みを付けた棒を擦ったり打ったりして音を出す楽器です。
唐団扇(とううちわ)はなまって「とじわ」「とうじゃ」などとも呼ばれています。相撲の行司が使う軍配の柄を長くしたようなもので、日月の模様が入っています。
獅子(鹿)踊の指定文化財保持団体
盛岡市指定無形民俗文化財(全5団体)
出典:盛岡の民俗芸能「獅子(鹿)踊り」(作成:盛岡市無形民俗文化財保存連絡協議会)
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