ダニが媒介する感染症に気をつけましょう

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広報ID1020636  更新日 令和3年9月16日 印刷 

本年は、北海道において、国内3例目及び4例目となるダニ媒介脳炎の患者が確認されています。
また、岩手県内においても毎年つつが虫病患者が発生しています。
ダニ媒介感染症を予防するために、ダニ類に咬まれないように気をつけましょう。

ダニが媒介する感染症

ダニ類によって感染する主な感染症には次のような病気があります。
病名 感染経路 潜伏期間 症状
つつが虫病 つつが虫を起こす微生物(リケッチア)をもつつつが虫(ダニの1種)の幼虫に刺されることによって感染する。 5から14日 全身倦怠感、食欲不振、頭痛、悪寒、発熱、リンパ節の腫れ、発疹などが見られ、重症化すると肺炎や脳炎を起こす場合がある。
重症熱性血小板減少症候群(SFTS) ウイルスをもつマダニに咬まれることによって感染する。また、患者や発病している動物の体液などから感染する場合もあると言われており、体調不良のネコに噛まれた女性が発病した事例が報告されている。 6から14日 発熱、嘔吐、下痢、腹痛、下血、血小板や白血球の減少などが見られ、重症化することがある。
日本紅斑熱 日本紅斑熱を起こす微生物(リケッチア)をもつマダニに刺されることによって感染する。 2から8日 頭痛、全身倦怠感、高熱、紅色の発疹などが見られ、つつが虫病に似ているが、一般的に、つつが虫病より重症化しやすい。
ライム病 ライム病を起こす細菌(スピロヘータ)をもつマダニに刺されることによって感染する。 12から15日 発熱(微熱が多い)、倦怠感、発疹(刺された部分に特徴的な紅斑)、まれに心筋炎、髄膜炎などを起こし、感染から数か月から数年後に重度の皮膚症状や関節炎、脊髄炎が見られることがある。
回帰熱

回帰熱を起こす細菌(スピロヘータ)をもつシラミやヒメダニに咬まれたり、つぶした時に傷口から感染する。

5から10日 発熱(39度以上)、筋肉痛、関節痛、倦怠感、発疹、咳などが見られ、発熱期と無熱期を繰り返す。重症化すると心筋炎、脳出血、肝不全などを起こすことがある。
ダニ媒介脳炎 ダニ媒介脳炎ウイルスをもつマダニに刺されることによって感染する。また、海外では感染したヤギの生乳を飲んで感染した事例がある。 7から14日 発熱、筋肉痛、麻痺、意識障害、けいれん、髄膜炎、脳炎などが見られる。中央ヨーロッパ型とロシア春夏脳炎に分けられ、ロシア春夏脳炎の方が重症化しやすいと言われる。

 

感染を予防するには

ダニ類に咬まれないようにすることが大切です

病原体をもったダニなどに咬まれないよう、次のことに気をつけましょう。

1 草むらや山林、田畑などに立ち入る時は、素肌を露出しないよう、長袖、長ズボン、手袋、長靴などを着用する。
2 必要に応じて、虫除けスプレーなどを噴霧する。
3 帰宅後は、早めに着替えて洗濯する。
4 作業の後は、入浴して身体を洗い、ダニなどの虫や刺し口がないか確認する。

ダニに咬まれてしまったら

体調の変化に注意してください

1 マダニが身体についていた場合は、無理に引き抜かず、皮膚科などの医療機関を受診し、処置してもらう。
2 マダニに咬まれたり、咬まれた跡が見られた場合、その後数週間程度は体調の変化に注意し、発熱、発疹などの症状が見られた場合は、速やかに医療機関を受診する。
3 受診した場合は、草むらや山林への出入りと、ダニなどに刺されたことや刺し口の有無などについて、医師に説明する。

写真:フタトゲチマダニ(国立感染症研究所提供)
フタトゲチマダニ(国立感染症研究所提供)

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