第7回全国高校生短歌大会(短歌甲子園2012)結果

団体戦結果

• 優勝：宮城県小牛田農林高校【宮城】
  及川雄輝、及川賢太、安田佳樹、山崎健幸（補欠登録)
• 準優勝：宮城県宮城第一高校【宮城】
  江刺陽名子、佐藤大地、滝井ゆきの
• 第三位：岩手県立水沢商業高校【岩手】
  千田耕平、佐藤絢香、菊地圭市
• 第三位：茨城県立竹園高校【茨城】
  宮部美月、佐々木悠子、山崎陽平
• 審査員特別賞：大宮開成中学・高等学校【埼玉】
  駒田涼子、大植千鶴、海野雅大
• 話題賞：茨城県立結城第二高校【茨城】
  大塚麻耶、磯茉耶、高橋映美

【決勝】題「視線」

順序	【宮城】小牛田農林高等学校	【宮城】宮城第一高等学校
先鋒	＜安田 佳樹＞ 大会で親の視線が嬉しくて 負けても何故か くやしくない	＜滝井 ゆきの＞ 図書室で本の字ばかり追う 君の眼鏡にささやく 「こっちを向いて」
中堅	＜及川 雄輝＞ 授業中横隔膜に 異常ありヒックと吠えて 冷たい視線	＜佐藤 大地＞ 左右から　上から　下から　無数の眼 この人生は 見世物じゃない！
大将	＜及川 賢太＞ 胸高まり 視線の先に自分あり 岩手の空へ決意羽撃（はばた）く	＜江刺 陽名子＞ きょろきょろと動く視線は せわしなく きみにはいったいなにが見えるの？

【準決勝1】 題「透明」

順序	【宮城】宮城第一高等学校	【岩手】水沢商業高等学校
先鋒	＜滝井 ゆきの＞ 黒髪が ふわりあなたを囲いこむ はにかむ顔を隠すかの様（よ）に	＜千田 耕平＞ 我が心音符で囲って ステージへ 拍手の数のごと重くなるギター
中堅	＜佐藤 大地＞ 鍋の上 箸がぶつかる寒き夜 「にんじんあげる」ほころんだ顔	＜菊地 圭市＞ 今まさに わたしは「愛」に囲まれて ここまで来たこと誇りにおもう
大将	＜江刺 陽名子＞ 縛りつけ 囲うことなどしたくない 自分自身と　そして世界を	＜佐藤 絢香＞ 罰ゲーム 笑顔に囲まれレモンかむ 八の字まゆげで無理にはにかむ

【準決勝2】 題「囲う」

順序	【宮城】小牛田農林高等学校	【茨城】竹園高等学校
先鋒	＜安田 佳樹＞ 心の壁 囲う鉄柵に捕われる 嘆きが響かず苦悩するばかり	＜宮部 美月＞ 囲われた 君の「セリフ」が胸焦がす ジュリエットじゃなく　私を見てよ
中堅	＜及川 雄輝＞ 幼き日水路で泳ぐ 蛙（びっき）いて 膝まで入れてすくい囲った	＜佐々木 悠子＞ ろうそくを吹き消し 迎えた十七歳 拍手と　笑顔の友に囲まれ
大将	＜及川 賢太＞ 下校中 皆と語らい楽しいかな 囲う心に反吐（へど）が出る俺	＜山崎 陽平＞ 学校の校舎が囲った空の中 飛行機は行く 我が夢乗せて

• 団体戦決勝トーナメント対戦表 （PDF 73.3KB）
• 団体戦第1次リーグ対戦表 （PDF 92.8KB）

個人戦結果

最優秀作品賞

福島県立葵高等学校【福島】　菅家 美樹（3年）

題：扉

われらみな
扉に鍵をかけている
優しく2回、たたいてください

優秀作品賞

福岡県筑紫丘高等学校【福岡】　薄田 真歩（2年）

題：直角

直角の定規に
ぴたりと当てはまる
そんなキレイな私じゃないの

優良賞

岐阜県立飛騨神岡高等学校【岐阜】　川上 まなみ（2年）

題：直角

直角に生きてる君が
好きなんだ
三歩下がって夏空仰ぐ

福岡雙葉高等学校【福岡】　松成 美里（1年） 

題：扉

苦しいよ心の扉閉めるから
鍵は私の
手の中なのに

特別審査員小島ゆかり賞

茨城県立結城第二高等学校【茨城】　大塚 麻耶（3年）
題「青葉」
君の瞳（め）は
青葉のように冷たくて
メトロノームのテンポをおとした

石川啄木賞

山梨県立甲府南高等学校【山梨】　杉本 昌義（2年）

題「未来」

夏雨に流れて今も
知らぬ間に
未来の辞書に載るレトロニム