柿ノ木平遺跡出土伏甕が盛岡市指定文化財に指定されました

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広報ID1009336  更新日 平成28年8月21日 印刷 

指定・区分

盛岡市指定 有形文化財(考古資料)

名称・員数

柿ノ木平遺跡出土伏甕 20点

所在地

本宮字荒屋13-1 盛岡市遺跡の学び館

所有者

盛岡市

指定年月日

2014年(平成26年)2月27日

概要


柿ノ木平遺跡出土伏甕の画像
柿ノ木平遺跡出土伏甕

柿ノ木平遺跡は盛岡市浅岸ニ丁目・三丁目地内に所在し、岩手県における縄文時代中期の集落遺跡として著名な遺跡であり、発掘調査の結果、「伏甕」と呼ばれる縄文時代中期の深鉢形土器が多数発見された。

「伏甕」とは、底部を穿孔または打ち欠きした深鉢形土器を倒立させ、竪穴住居の床面下に埋設したものである。埋設される深鉢型土器は、専用に作られた土器ではなく、使用していたものを転用している。埋設位置は炉の中心を通る竪穴住居の長軸線上が多く、縄文時代中期中葉から後葉(大木8a式から9式古段階)に見られる。床下に埋設されていたため、堆積土に押し潰されることなく完全な形で出土する例が多い。用途については、胎盤埋納説、住居建設の際の地鎮説など、さまざまな説が挙げられているが、どの説も確証には至っていない。

柿ノ木平遺跡において、発見された伏甕の総数は45点を数える。その中でも、確実に竪穴住居内に埋設されていたことが確認できる個体は20点となる。

盛岡市内では、繋、大館町、猪去館、川目C、山王山、上米内などの遺跡でも伏甕が確認されている。

柿ノ木平遺跡出土の伏甕は、昭和初期に市内で初めてその存在が確認された伏甕である。その用途は今後の課題だが、遺跡全体の詳細な発掘調査により、不明な点が多かった伏甕の時期や竪穴住居内での埋設位置や方法が明確になった事例であり、この地域における縄文時代中期の人々の風習を解明する上で欠かせない貴重な資料であると言える。

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