外山節が盛岡市指定無形民俗文化財に指定されました

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広報ID1034544  更新日 令和3年3月29日 印刷 

指定・区分

盛岡市指定 無形民俗文化財(民俗芸能)

名称

外山節

所在地

玉山地域

保持団体名

玉山民謡保存会

指定年月日

令和3年(2021)3月29日

概要


外山節の画像
外山節

外山節は、明治9年(1876)開設の県営外山牧場が、明治24年(1891)に宮内省御料牧場となった頃に発祥した、作業員が共同作業をしながら唄った労作唄である。毎年秋の草刈り時に集められた出稼ぎ作業員によって、作業をしながらいろいろな地域の唄が唄われ、人や文化の交わりとともに、唄の節や歌詞も混ざり合うという外山独特の唄の変化をもたらした。牧場での作業内容、また、唄う人によっても個人差のある開放的な唄であった。酒宴の場では即興の掛け合いで唄い合われ、また、若い男女が返歌を求める恋歌として唄われるなどした。当時作業員だった女性2人によって外山節が完成したといわれている。

元唄には大きく2種類あり、一つは、田の草取りや藁打ち作業の時に悲哀を込めて唄ったり、大勢で声を合わせて唄ったりしたもの。もう一つは、山間での草刈り作業時に、遠くで作業する者へ呼びかけるように唄い、相手もそれに返したものであった。

昭和7年(1932)に後者の草刈り作業時の唄が採譜され、編曲されたものが昭和13年(1938)にレコード化されたことで、岩手を代表する民謡として全国に知れ渡った。また、レコード化された外山節とは別に、元唄に近い草刈り作業時に唄った節のものが、古調外山節として唄い継がれている。現在、一般に唄われている歌詞は約10種類であるが、そのほかにかつて唄われていた約40種類の歌詞が確認されている。歌詞には、外山牧場で苦楽を共にした多くの開拓移住民たちの心情や日々の生活が表現されており、外山地域の文化や歴史に触れることができる。

以上のとおり、外山節は発祥以来今に至るまで、時代とともに変遷を辿りながら、百数十年に渡って途絶えることなく伝承されてきており、外山地域の文化や馬産振興の歴史を今に伝える民俗芸能として重要である。

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