志波城の復元 竪穴建物(兵舎)

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広報ID1009513  更新日 平成28年8月21日 印刷 

竪穴建物の復元整備について紹介

竪穴建物(兵舎)の復元整備

概要

  志波城跡の主要な特徴の一つである城内に1200~2000棟配置されたとされる竪穴建物を復元。外郭南辺部に検出した竪穴建物のうち、3棟を復元整備した。

歴史的機能

これまで発掘調査で見つかった竪穴建物のすべてに対し考古学的な再検討(構造的な特徴や出土遺物など)を加え、文献資料からその利用者や機能を検討した。その結果、派遣期限の限られた専門兵士である陸奥国鎮守府管轄の鎮兵の使った兵舎と推測した。当時の軍制から5人一単位の「火」ごとに2棟程度の利用と仮定し、同時に1000棟弱が存在したと推測した。

設計

床面に柱穴が見られないことから、「扠首構造」(さすこうぞう:二又のように頂部で緊結した2本の材を、逆V字型にして横架材をささえる形。)によるものと推定。カマドの位置、季節風などから出入口の位置を推定した。掘込みの規模や、城内で検出された他の竪穴建物の遺構から寄棟型、室型の2種類を整備した。屋根は、城内の古環境分析結果から茅葺と推定。陸奥国南部などから派遣された鎮兵が駐屯するための簡易な造りのものであると推測したことから、茅は逆葺とし、葺き足は揃えず、簡素で武骨な雰囲気とした。

活用

整備への市民参加

復元整備の一端に市民にも参加してもらい、史跡への愛着を持ってもらうこと、整備後の維持管理や活用に弾みをつけることを目的に、復元体験会を4回開催した。地元を中心に各回10名ほどが参加し、木の皮むき、小屋組結束、茅葺き、差し茅の体験を行った。
あわせて、茅葺維持管理のために指定管理者が週に2~3回程度の火入れを行うのにあわせ、カマドでお湯を沸かして、来園者にお茶を提供するなどのサービスも検討している。そのほか団体向け体験メニューの整備も必要。


写真2
竪穴建物復元体験会の様子

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