専用水道に関する手続き

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広報ID1006742  更新日 令和3年9月16日 印刷 

専用水道施設を新たに設置したり、増設・改造工事をする場合には、事前にその施設が法に定める施設基準に適合していることについて、保健所の確認を受けなければなりません(水道法第32条)。また、その内容に変更が生じた場合や専用水道に該当しなくなった場合などは、届け出が必要になります。

専用水道とは

専用水道とは、次のいずれかに該当する水道施設をいいます(水道法第3条第6項ほか)。

  • 101人以上の人の居住に必要な水を供給するもの
  • 1日20トン(20立方メートル)を超える給水能力を持つもの

専用水道には、井戸水など自己水源を利用するのが一般的ですが、市町村水道など、他の水道からの受水のみを水源とする場合でも、次のいずれかが地上または地中に設置されている水道施設については、途中で汚染を受ける可能性があるものとされ、専用水道に該当します(水道法施行令第1条)。

  • 口径25ミリメートル以上で全長1500メートルを超える導管
  • 有効容量が100トンを超える貯水槽

専用水道の布設工事に関する手続き

布設工事とは

新規の布設工事

専用水道に該当する施設を全く新しく設置する工事および当初は専用水道に該当しなかった施設を専用水道の基準を満たす規模に増設する工事をいいます(水道法第3条第10項)。

増設または改造の布設工事

水道施設の大規模または重要部分の工事であって、次のいずれかに該当するものをいいます。そのうち、さらに種類または数量を増加する工事を増設といい、現にある水道施設の機能の低下を防止、修復し、または改善、向上させる工事を改造といいます(水道法施行令第3条)。

  • 1日最大給水量(給水能力)、水源の種別、取水地点または浄水方法の変更に係る工事
  • 沈殿池、ろ過池、浄水池、消毒設備または配水池の新設、増設または大規模の改造に係る工事

確認申請手続きの流れ

専用水道に関する布設工事を行う場合には、着工前に施設の確認の手続きが必要になります。確認を受けなければ、着工することができません。工事着工予定日の30日以上前に申請してください。なお、施設の基準や添付書類などについては、下記問い合わせ先まで事前に相談してください。申請に必要な書類については下記申請書ダウンロードのページを参照してください。

  • 新たに専用水道を設置する場合(布設工事により専用水道に該当する場合を含む)。
  • 1日最大給水量、水源の種別、取水地点または浄水方法の変更に係る工事をする場合。
  • 沈殿池、ろ過池、浄水池、消毒設備または配水池の新設、増設または大規模の改造に係る工事をする場合。

給水開始前の検査に関する手続き

配水施設以外の水道施設または配水池を新設(増設、改造の場合を含みます。)した場合、施設を使用して水を供給する前に、水質検査および施設検査を行い、基準に適合していることについて届け出が必要になります(水道法第13条)。例えば、次のような場合が考えられます。届け出は、給水開始予定日の14日前までに行う必要があります。届け出に必要な書類については下記申請書ダウンロードのページを参照してください。

  • 確認申請が必要な布設工事を行った場合
  • 導水管の更新の工事を行った場合

給水開始前の水質検査

工事完了後の水道施設により処理された水について、水質基準省令に掲げる全項目および残留塩素濃度について行ってください。

給水開始前の施設検査

工事に関係ある施設について、浄水および消毒の能力、流量、圧力、耐力、汚染ならびに漏水のうち、当該工事に係る影響のある事項について行ってください。

専用水道の施設基準・管理基準

専用水道では、次の基準を満たす必要があります。特に、新たに施設を設置する場合や増築、改造を行う場合は、設備等が基準を満たすように注意してください。管理方法については、下記添付ファイル「専用水道に係る留意事項について」を参考にしてください。

項目

内容

施設基準

水道施設の技術的基準を定める省令」に適合していること。

給水装置の構造および材質 配水管への取付口の位置は、他の給水装置の取付口から30センチメートル以上離れていること。
配水管への取付口における給水管の口径は、当該給水装置による水の使用量に比し、著しく過大でないこと。
配水管の水圧に影響を及ぼすおそれのあるポンプに直接連結されていないこと。
水圧、土圧その他の荷重に対して充分な耐力を有し、かつ、水が汚染され、又は漏れるおそれがないものであること。
凍結、破壊、侵食等を防止するための適当な措置が講ぜられていること。
当該給水装置以外の水管その他の設備に直接連結されていないこと。
水槽、プール、流しその他水を入れ、又は受ける器具、施設等に給水する給水装置にあつては、水の逆流を防止するための適当な措置が講ぜられていること。

給水装置の構造及び材質の基準に関する省令」に適合していること。

水質検査

定期および臨時の水質検査を行うこと。

水質検査結果は5年間保存すること。
健康診断

取水場、浄水場、配水池で従事する者およびこれらの施設設置場所構内の居住者について、次の項目についておおむね6か月に1回定期に健康診断を行うこと。

  • 赤痢菌
  • 腸チフス菌
  • パラチフス菌
  • 必要に応じてコレラ菌、赤痢アメーバ、サルモネラ等
感染症が発生した場合またはそのおそれがある場合には臨時の健康診断を行うこと。

健康診断の結果は1年間保管すること。

水道施設の汚染防止 取水場、貯水池、導水きよ、浄水場、配水池及びポンプせいは、常に清潔にし、水の汚染の防止を充分にすること。
上記の施設には鍵を掛け、さくを設ける等みだりに人畜が施設に立ち入つて水が汚染されるのを防止するのに必要な措置を講ずること。
給水栓における残留塩素濃度 給水栓における水が、遊離残留塩素を0.1mg/l(結合残留塩素の場合は、0.4mg/l)以上保持するように塩素消毒をすること。
給水の緊急停止

その供給する水が人の健康を害するおそれがあることを知つたときは、直ちに給水を停止すること。

上記の場合、その水を使用することが危険である旨を関係者に周知させること。
水道技術管理者の設置 資格要件を有しているものを一人設置すること。
クリプトスポリジウム対策 水道におけるクリプトスポリジウム等対策指針」に基づき、汚染のおそれのレベルを判断し、レベルに応じた対策をとること。

水質検査計画の策定

専用水道設置者は、毎年度「水質検査計画」を定める義務があります(水道法施行規則第15条6項ほか)。水質検査計画に記載しなければならない項目は次のとおりです。

  1. 水質管理において留意すべき事項のうち水質検査計画に係るもの
    原水から給水栓に至るまでの水質の状況、汚染の要因や水質管理上優先すべき対象項目等の水質管理上留意すべき事項のうち、特に水質検査計画を策定する上で関係する事項について記載します。
  2. 日の水質検査及び水質基準項目についての定期の水質検査に関する事項
    定期の水質検査を実施する項目、採水の場所、検査の回数を記載します。さらに、検査回数を減じようとする場合には、その理由を記載します。
  3. 定期の検査を省略する項目及びその理由
    検査を省略しようとする項目についてそれぞれその理由を記載します。ただし、水源の状況の変化等が無いことを確認する意味から、省略を行った項目についても概ね3年に1 回程度の水質検査を実施することが望ましいと考えられます。
  4. 臨時の水質検査に関する事項 
    臨時の水質検査を行うための要件、水質検査を行う項目等記載します。
  5. 水質検査を委託する場合、その委託内容
    自己検査を実施せずに水質検査を委託する場合には、水質検査の委託先や委託する項目等について記載します。
  6. その他水質検査について配慮すべき事項
    必要に応じ、水質検査結果の評価に関する事項や、水質検査計画の見直しに関する事項、水質検査の精度及び信頼性保証に関する事項、関係者との連携に関する事項などを記載します。

検査回数の設定については、上記添付ファイル「水質検査チェックシート」を参考としてください。また、水質検査計画書の作成にあたっては、下記添付ファイルを参考としてください。

第三者委託に関する手続き

第三者委託とは

水道法第24条の3に基づき、水道事業者が水道の管理に関する技術上の業務の全部または一部を他の水道事業者などに委託することを第三者委託といいます。第三者委託を受託する者(受託者)は、受託業務内容における水道法上の責任を負うこととなり、私法上の委託(いわゆる手足業務委託)とは性格が異なるものとなります。第三者委託の実施に当たっては、下記添付ファイルを参照してください。

委託者と受託者の責任関係

委託された業務の範囲内において、受託者を水道事業者等と、受託水道業務技術管理者を水道技術者とみなし、法の規定が適用されます。また、この場合、委託された業務の範囲内において、水道事業者および水道技術管理者には、法の規定が適用されません(水道法第24条の3第6項)。

なお、第三者委託を行う場合であっても、水道事業を経営するのはあくまで委託者である水道事業者であり、受託者を選定する際に委託基準の遵守(水道法第24条の3第1項)が求められるほか、給水義務(法第15条)等の需要者などに対する責任は、水道事業者固有の責任です。

業務委託(終了)届

第三者委託をした場合は、届け出が必要になります。また、委託に係る契約が効力を失った場合も同様に届け出が必要です(水道法第24条の3第2項)。届け出に必要な書類については、下記申請書ダウンロードのページを参照してください。

変更等の手続き

届出事項の内容に変更があった場合や専用水道に該当しなくなった場合など、届け出が必要な事項が生じた場合は必要に応じた届け出を行ってください。届け出に必要な書類については各申請書ダウンロードのページを参照してください。

確認申請書記載事項変更届

確認申請書の内容について変更が生じた場合、変更の手続きが必要になります。例えば、次のような場合が考えられます。

  • 申請者(設置者)の住所および氏名(法人または組合にあっては、主たる事務所の所在地および名称ならびに代表者の氏名)を変更した場合。
  • 水道事業所の所在地を変更した場合
  • 水道施設の名称を変更した場合

専用水道技術管理者設置(変更)届

専用水道に新たに水道技術管理者を設置した場合または水道技術管理者を変更した場合、届け出が必要になります。

専用水道現況届

専用水道として設計確認を受けている施設が、設計確認を必要とする布設工事を伴わずに次の内容について変更した場合、届け出が必要になります。

  • 給水人口または給水を受ける者の数
  • 1日最大給水量または1日平均給水量
  • 水道施設の概要

専用水道廃止届

専用水道を廃止する場合、届け出が必要になります。例えば、次のような場合が考えられます。

  • 給水先となっていた施設の廃止または建物の解体があった場合
  • 布設工事により専用水道に該当しなくなった場合(布設工事を伴わない場合は、現況届)

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このページに関するお問い合わせ

保健所 生活衛生課 生活衛生担当
〒020-0884 盛岡市神明町3-29 盛岡市保健所5階
電話番号:019-603-8310 ファクス番号:019-654-5665
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