もりおか短角牛振興事業
広報ID1008243 更新日 令和6年7月30日 印刷
もりおか短角牛とは
品種は「日本短角種」に分類されます。そのなかでも、盛岡で産まれて盛岡で育ち、もりおか短角牛ブランド基準8つを満たしたものを「もりおか短角牛」と呼んでいます。
日本短角種は、和牛全体の1%にも満たない希少な肉専用種で、おもに北東北と北海道で飼われていますが、岩手県に最もなじみのある牛です。
もともと、盛岡市は日本短角種の子牛生産(繁殖)が盛んな地域でしたが、市内で生産された子牛は県外や他の産地で肥育されているのが現状でした。
そのような中、同様に日本短角種の子牛生産の盛んであった旧玉山村との合併を契機に、「盛岡生まれ・盛岡育ち」の肥育牛を生産しようとする機運が高まり、平成20年度から4年間、盛岡市が子牛導入経費や飼料代などの経費の一部を助成し、肥育農家の育成を行ってきました。その結果、約45頭まで頭数が増え、平成24年1月に本格デビューを果たしました。
岩手県内では、久慈市山形村、岩泉町、二戸市が主な産地ですが、盛岡市も県内4番目の産地として仲間入りを果たし、これらの産地の日本短角種を総じて「いわて短角和牛(いわて短角牛)」と呼ばれています。
短角牛のルーツ
その昔、旧南部藩時代に沿岸と内陸を結ぶ”塩の道”の物資輸送に使われていたのが南部牛。「田舎なれども南部の国は、西も東も金の山」-民謡・南部牛追唄に歌われるのはこの南部牛のことです。
日本短角種はこの伝統ある南部牛に明治以降輸入されたショートホーン種を交配、品質改良を重ねた末に誕生し、1957(昭和32)年には日本固有の肉専用種として認定されました。
黒毛和種の毛色が真っ黒なのに対し、日本短角種は赤茶色であることから、「赤べこ」の愛称でも親しまれています。
また、盛岡市の夏の風物詩「盛岡さんさ踊り」で使われる太鼓の皮には、丈夫で音が良いとの理由で古くから日本短角種の皮が使われており、市民ともなじみが深い牛です。
- 日本短角種:南部牛にショートホーン種を交配、品質改良を重ねた末に誕生
- 南部牛:旧南部藩で飼われていた牛
- ショートホーン種:1871(明治4)年以降、アメリカから輸入された牛
放牧適性が高く飼養に手間がかからない品種
日本短角種の最大の特徴は、粗飼料の利用性に富み、かつ北日本の気候・風土に適合していることです。また、放牧適性が高く、粗放な放牧でも野草を採食する能力が優れています。
性質も温順で、夏期間は放牧し、冬期間はサイレージや乾草の給与でよく、飼育農家にとっては、水田や畑作物の栽培で忙しい夏は山に放牧しておけばよいので、手間がかからないという利点があります。雌牛は産乳量に優れ、子育てがよいのも特徴です。
短角牛肉の特徴
日本短角種の肉質は、霜降りの多い黒毛和種と比べ、脂肪分が少なくタンパク質が多いのが特徴。また、牛肉のおいしさのもととなるイノシン酸・グルタミン酸などの成分も、たっぷり含まれています。
赤身が多く、やわらかで風味のよい日本短角種は、噛めば噛むほど肉本来の旨味や香りが感じられ、肉そのものを食べているという実感が楽しめます。
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もりおか短角牛の振興
もりおか短角牛の生産、流通及び消費の拡大を図るため、学識経験者、生産者、飲食店、食肉事業者、農協および行政をメンバーとした「もりおか短角牛振興協議会」を組織しています。毎年冬期には、盛岡市内の飲食店が一斉にもりおか短角牛メニューを提供する「もりおか短角牛フェア」を開催しているほか、各種イベントへの参加や普及促進に係る事業などを通じて、もりおか短角牛の魅力発信と定着に努めています。
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