学びの循環推進事業 専門コース講座メニュー

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広報ID1000687  更新日 令和5年4月26日 印刷 

令和5年度版の専門コースメニュー(教育学部、農学部)を掲載しました。(令和5年4月)

教育学部講座メニュー

番号

講演・講義内容

職位

氏名

専門分野

条件

1

子どもと読書、子どもと学力、学力向上・学力問題、言語生活と国語力、国語の力・ことばの力、授業力の向上 教授 藤井 知弘 国語科教育学、教育実践学 日程は事前に打ち合わせ

2

歴史教育論の現在、戦争体験から学ぶこと 教授 今野 日出晴 社会科教育学、歴史教育論 日程:個別相談(前期は難しい)

3

 

西洋古代史研究の現況

教授

安井 もゆる

西洋古代史

講義と重ならない時間

4

社会科教育実践史、平和教育論、生活綴方・北方性教育運動史 教授 土屋 直人 社会科教育学、公民教育論 日程:平日、講義と重ならない時間

5

憲法とは何か、人権とは何か、アイヌ民族の権利保障、多文化主義の現状と課題、法教育 准教授 菊地 洋 憲法学 日程:個別相談
6 ジェンダー問題全般、社会と差別、性と暴力、日本軍「慰安婦」問題 准教授 古橋 綾 社会学、ジェンダー研究 応相談

7

 

自然数をべき乗数の和で表すことについて、素数の分布のしかたについて

教授

川田 浩一

解析的整数論

 

8

四元数・八元数の世界、鏡映群とルート系、リー代数の分類 教授 吉井 洋二 代数  

9

算数数学指導におけるICT活用の実際について体験的に学びます

教授

中村 好則

数学教育学

 

10

無限の不思議、様々な空間での直角について、数理経済学における高等数学について

准教授

本田 卓

解析

 

11

 

簡単な水質分析について(実験)、小中学校における物質学習について(講演、講義) 教授 菊地 洋一 分析化学 教員向けなら可

12

 

(1)ゲノム編集について (遺伝子組換えとの違いは? ゲノム編集食品は安全?など) 

(2)薬剤耐性菌について (もうお薬では治らない? など)

教授 安川 洋生 分子微生物学、遺伝子工学 ご参加の方々に応じて分かりやすくお話します。いつでもご相談ください。

13

いろいろな動物の目(講義)、磯の生物の生態学と開発の影響(講義)、環境教育プログラム(実践) 准教授 梶原 昌五 動物生理学、環境教育、ESD  

14

 

理科学習におけるメタ認知・自己調整学習、資質・能力を育む理科の指導と評価 准教授 久坂 哲也 理科教育学 教員向けなら可

15

 

「世界は何からできているか?」素粒子物理学入門 准教授 馬渡 健太郎 素粒子物理学(理論)  

16

 

岩石薄片の作成と観察講座 准教授 苗村 康輔 岩石学 実技指導なので、日時・人数は事前に応相談
17 身の回りのプラスチックとその性質 准教授 佐合 智弘 高分子化学  

18

絵画実技

教授

溝口 昭彦

絵画

実施内容・日時は要相談

19 西洋絵画鑑賞、ヨーロッパにおけるイタリア美術の伝播について、岩手大学所蔵作品鑑賞 准教授 金沢 文緒 西洋美術史 要事前相談

20

陸上競技コーチング法、子供とスポーツ

教授

清水 茂幸

保健体育科教育学、スポーツ教育学

要事前相談

21

児童・生徒の健康について、スポーツ活動中の事故予防、陸上競技の指導

教授

上濱 龍也

学校保健、公衆衛生学

要事前相談

22

野球のコーチング、レジスタンストレーニング

准教授

澤村 省逸

スポーツ運動学、コーチング学

要事前相談

23

体育の教材づくり、体育の授業分析、コーチング、球技の指導、バスケットボールのコーチング

准教授

清水 将 

保健体育科教育学、運動学、スポーツ教育学 

要事前相談 

24

野菜の話題、野菜の栽培と利用、くらしの中の園芸

教授

金澤 俊成

園芸学

要事前相談

25

洗浄と洗剤の科学、豊かな衣生活と快適な着衣を考える、着装と装身の心理学、健康と衣生活,被服材料(繊維)の科学、衣服は何からできているか、家庭における上手な洗濯の仕方、プラスチックと合成繊維の科学

教授

天木 桂子

被服学、レオロジー、洗浄科学

特になし

26

生活習慣病予防のための食生活と運動

准教授

三井 隆弘

栄養学、食生活学

特になし

27 ・朝食欠食とそれらが及ぼす影響について
・子どもと食育についてのワークショップ
准教授 川村 めぐみ 家庭科教育学,食教育学 応相談

28

(1) シェイクスピアについて。
(2) 原文で読む英詩および短編小説の解釈と鑑賞

教授

境野 直樹

英文学

応相談

29

英語の音声入門―英語を英語らしく発音するコツについて

教授

犬塚 博彦

英語音声学

応相談

30

(1) 異文化理解のワークショップ
(2) 日本の英語教育事情についてのワークショップ
(3) 英語絵本の読み聞かせワークショップ
教授 ホール ジェームズ 英語教育、国際教育学 応相談

31

我が国におけるインクルーシブ教育実現のために
-盛岡市域における戦後肢体不自由教育の歩みからの考察-

教授

柴垣 登

特別支援教育学

特になし

32

発達障害児者の自己理解・他者理解
発達障害児者および周囲の人々に対する心理臨床的支援

准教授

滝吉 美知香

特別支援臨床心理学、発達障害学

特になし

33

知的障害のある人の支援

准教授

佐々木 全

特別支援教育学

特になし

34

発達の障害の理解と特性に応じた指導の方法について

准教授

鈴木 恵太

発達障害学

特になし

35

学力問題、総合的学習の課題、子どもの権利とは、子どもの学校参加、大人と子どもの関係のあり方、参加型学習、子ども理解とは

教授

田代 高章

教育方法学

条件については問い合わせてください。

36

心理検査法入門、児童生徒理解の方法、北欧諸国におけるいじめ対策、心の教育の在り方

教授

藤井 義久

学校心理学、感情心理学

条件については問い合わせてください。

37

 

不登校支援における学校内外の学習機会の多様化、学校安全の充実

准教授

本山 敬祐

教育行政学

要事前相談

農学部講座メニュー

番号

講演・講義内容

職位

氏名

専門分野

条件

1 「ウイルス」といえばインフルエンザウイルス、エイズウイルス、コンピュータウイルスなどが頭に浮かぶと思います。
しかし、人間が毎日食べる植物もウイルスに感染して病気になります。ウイルスが発見されて100年が経ちますが、初めての発見は植物ウイルスでした。また、チューリップの花弁に斑(ふ)が入るウイルス病がありますが、17世紀、ウイルス病とわからず、オランダでは、この「斑入り」チューリップに熱狂し珍重していました。
このような例を交えながら、人間生活に知らないうちに関わりをもつ植物ウイルスの不思議について、岩手大学の成果を含め解説していきます。
教授 磯貝
雅道
植物病理学、植物ウイルス学  

2

【果樹の遺伝資源について】
世界中の果樹について、その特徴とおいしさについてお話しします。
【果樹のバイオテクノロジー】
果樹でも遺伝子組み換えなどの技術が発達しています。最新の果樹研究について説明します。
教授 小森
貞男
果樹
園芸学
 

3

【(1) 昆虫の星、地球】

昆虫は地球上で最も種類の多い生き物です。ですから、昆虫のいないところはないといってもよいくらいです。それほど昆虫は様々に進化、適応しているのです。
もっとも繁栄している生き物の秘密の一端をご紹介したいと思います。
【(2) 昆虫の遺伝子と染色体】

昆虫も哺乳類や植物と同様、遺伝子の情報を染色体にうまく畳み込み世代を超えて運搬します。地球の歴史は地殻に刻まれるがごとく、生き物の歴史は染色体に刻まれていると言えます。そんな昆虫の染色体についてお話ししたいと思います。
【(3) よい虫、わるい虫】

昆虫は畑を荒らす悪者のイメージがどうも日本では強いようです。しかし、そんな昆虫ばかりじゃなく、明治以降の近代化に寄与したカイコや人間の歴史はこの昆虫とともにあるとも言われるミツバチなど、有用昆虫についてもお話しできればと思います。
【(4) 昆虫の生殖には不思議がいっぱい】

卵子と精子が受精すると子供ができる。これは、動物の生殖の基本です。ところが、昆虫には非常識な精子や非常識な雌がいます。しかも、雄を雌にしたり、殺してしまったりする共生細菌まで関わり、混沌とした生命の引継ぎが行われています。最近分かってきた科学的知見をお話しします。
【(5) 日本の経済と昆虫科学を支えたカイコ】

渋沢栄一などにより興された近代の日本経済は蚕糸業に支えられてきました。つまり、カイコを飼って絹糸を輸出して外貨を獲得したのです。それができたのは、外山亀太郎によるメンデル遺伝の再発見と雑種強勢の実用化でした。経済と昆虫科学を発展させたカイコについてお話しします。

教授 佐原 健 昆虫を対象として生命現象を科学する分野、特にチョウやガの遺伝子の染色体上への視覚化など  

4

【(1)「SDGsと農学~持続可能な社会へ向けて~」】

SDGsは2015年9月の国連サミットで採択された「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略称です。SDGsは社会を大量生産・大量消費のベクトルから方向転換し、人類の持続可能な社会を構築するための道標になることが強く期待されます。私たちは毎日、食事をしなければ生きていけません。農学は、毎日、食する食料を供給するとともに、その生産の過程でたとえば農業機械を動かすための燃料消費、使用する肥料の生産を通じてCO2の排出、その一方で植物の光合成によるCO2の吸収などを通じ、地球の持続可能性、ひいては人類の持続可能な成長に強く寄与する分野です。大気だけでなく、土や水の持続的な利用にも農学は関わります。SDGsの17の目標と169のターゲットに、農学がどうかかわるのか? 私たちの生活にどうかかわるのか? その目標にどのように貢献できるのか、農学の視点から一緒に考えましょう。
【(2)「私たちが生きているエネルギーの根源は? 無から何も生じない」】

車を走らせるには「ガソリン」が必要。スマホなど家電には「電気」が必要。私たちには「食料」が必要なのはよく知っていると思います。でもそもそも肉や魚、野菜などの「食料」が持つエネルギーの根源は何なのでしょうか? ダイエットをしている皆さんが気にする食品のカロリーって何? わかりやすく私たちが生きている不思議を支えるエネルギーの流れを解説します。
【(3)「温室効果ガス=悪者?」】

地球温暖化にともなう気候変動が世界各地で報告される中、「温室効果ガス」は悪者のイメージがあるかもしれません。しかし、もし温室効果ガスがなければ地球は極寒の星となり生命が生存できません。またCO2を糧として成長する植物にとって、地球温暖化は果たしてどのように影響するでしょうか?なぜ地球温暖化が起こっているのか、将来どの程度進行し環境が変化するのか、それに対する緩和策を含め、持続可能な人類の発展における農学の果たす役割を解説します。
【(4)「世界とつながる農学研究~国際共同研究って何?~」】

大学で行われる研究は世界レベルで行っており、特に農学分野では地域独自の気象に影響を受ける事象、共通する問題など多面的な視点から解決する必要があります。その解決のため、例えば、緑の革命で有名なCIMMIT(国際トウモロコシ・コムギ改良センター)やIRRI(国際イネ研究所)など国連のCGIRセンターの研究所として設立され、世界中から多くの研究者が集まり、問題解決に取り組んでいます。
私は岩手大学農学部作物学研究室で教員として働いています。これまでアメリカ農務省で1年、オーストラリア国立大学で4カ月の在外研究、バングラデシュ、コートジボアール、エチオピア、オーストラリア、フィリピンなどとの共同研究、またアフリカのザンビア、ケニア、エジプト、タンザニアをはじめ多くの国を訪問しました。現在は留学生をエチオピア、シエラレオネなどから受け入れています。それら経験を踏まえて、国際共同研究の楽しさ、また難しさなどを自身の経験の中から解説します。

教授 下野
裕之
作物学  

5

【花の色の話】
色素が同じで違う花色、花色が同じで違う色素。花色の発現には色々なパターンがあります。花色に関わる色素とその発色に関わる要因について説明します。
教授

立澤
文見

花卉園芸学、植物化学  
6 【野菜の品種ができるまで】
野菜には1,000以上の品種があるのをご存じでしょうか。野菜にはたくさんの品種がありますが、それらはコシヒカリなどのイネとはちょっと異なる方法でつくられています。野菜の品種がどのような方法でできているのか、野菜の品種に求められる形質、ユニークな品種などをご紹介します。
【DNA技術を活用した作物の改良】
今日私たちが食べている作物の1つの品種ができるまで、10年以上かかるといわれます。畑に栽培して、目で見て優れた個体を選ぶ作業は時間もかかるに骨が折れます。最近ではDNA塩基配列の違いを利用して好みの特性をもつ植物を選ぶことができる技術の開発が進んでいます。効率的に品種改良を進めることができる新たな改良方法について紹介します。
【遺伝と品種改良】
メンデルの遺伝の法則が発見させてから100年以上がたちますが、この遺伝子法則は今日の作物の品種改良にとても貢献しています。宮澤賢治が農家に栽培を奨励し、作品にも登場する賢治ゆかりのお米としても知られている陸羽132号は、日本ではじめて異なる品種どうしを交配してその子供や孫の世代からいい特徴をもった個体を選ぶ交雑育種によって育成された優良品種なんです。遺伝の法則と品種改良の関係について紹介します。
【ゲノム編集と農業】
ゲノム編集技術は、遺伝子の中の目的の場所を高い精度で切断することによって、特定の遺伝子がもつ特徴を改良することができる技術で、従来の交配による改良よりも早く品種を改良できる技術として注目されています。ゲノム編集技術について概説するとともに、遺伝子組み換え技術との違い、農業への利用についてご紹介します。
【植物の自分と他人を識別するしくみ】
人間は免疫反応によって個体を識別していますが、植物の中にも自分と他人を識別して、自分ではない株の花粉で受精して種子をつくるものがあります。血液や免疫反応を持たない植物がどのようにして、自分と他人を識別しているのか、そのしくみについてお話します。
教授 畠山
勝徳
植物育種学  
7 【植物発育におけるホルモンの役割 (Role of hormones in plant development)】
【遺伝学 ~どのように遺伝子をクローニングするか~ (How to clone a gene)】
【どのようにして科学者になるか( How to become a scientist)】
教授 RAHMAN ABIDUR 植物分子生理学、細胞生物学 講義は、簡単な英語で行うことができます。 The lectures can be delivered in simple English.
8 【マメ科植物と根粒菌からなる共生相互作用の分子メカニズムを解き明かす】
『マメ科植物と根粒菌からなる共生相互作用の分子メカニズムを解き明かす』をテーマにマメ科植物の根に特異にできる根粒形成の分子メカニズムを宿主植物側と根粒菌側の双方から解説し、最新の知見を交えながら講義を進める。
准教授 川原田 泰之 植物−微生物相互作用学  

9

【冬の植物は氷点下でどのように生きているのか?】
普段、生き物と水との関係を考えるとき、水が液体で存在する常温でのことを考えるかと思います。
が、水が凍結する温度になりますと、この凍結した水、すなわち、氷は、常温で生きていた生き物にとって色々な不都合な環境を作り出します。例えば、細胞の中に氷が出来ますと、細胞はすぐに死んでしまいます。
准教授 河村
幸男
低温植物生理学  
10 【ウイルスの農業への利用】
ウイルスといえば病気を引き起こす悪者ですが、実はウイルスを利用して植物の有用な遺伝子の機能を調べたり、病気の防除に役立てることもできます。本来は排除すべきウイルスを利用するという逆転の発想から生まれた研究について、岩手大学の研究成果の紹介も交えながら分かりやすく解説します。
准教授 八重樫 元 植物病理学、植物ウイルス学  

11

【昆虫の脱皮・変態、休眠、生体防御】
昆虫の脱皮・変態、休眠、生体防御、生殖行動など、昆虫のユニークな生理機能について講義・実験実習でご紹介します。
【河川の水生昆虫と水質判定】
水質汚濁の程度によって、そこに生息する生物の種や群種構成が異なります。実際に河川の水生昆虫を採集・観察していただき、その生物をもとに生物学的水質判定法を実習でご紹介します。
講師 安 嬰 昆虫生理学  

12

【世界の稲作】
日本人の食生活に欠かせないお米。お米(イネ)は世界中の人たちにとっても主要な穀物の一つであり、食味はもちろんのこと、育てる環境も多様です。日本人に馴染み深い白くてもちもちしたお米もあれば、パラパラとした食感で細長い形のお米もあります。日本ではイネは田んぼで育てるのが一般的ですが、世界では畑で育てたり、数メートルにもなる深い水の中で育てることもあります。この講義では、世界の稲作の多様性や、気候変動・人口増加による稲作への影響について理解を深めていただければと思います。
【ダイジェスト版 食用作物学】
人類の主要なエネルギー源である作物「イネ」「ムギ」「トウモロコシ」「イモ」、これら作物と人類の長い歴史から、現在の栽培状況、加工・利用について、大学で実際に行っている講義をギュッと濃縮してご紹介します。
*講義時間により、特定の作物の紹介か、複数の作物の紹介かをお選びいただきます。
【岩手県の農業】
広い県土と変化に富んだ気象、立地条件を活かし、岩手では稲作、園芸、畜産が組み合わされた多様な農業が展開されています。また、ノーベル平和賞を受賞されたNorman Ernest Borlaug博士の功績である緑の革命に、岩手県が大きく関わっていることをご存知でしょうか?この講義をきっかけに岩手の農業についての理解と関心を高めていただければと思います。

【農学は世界と人類の架け橋】
農学って何だろう?農業に就きたい人だけが学ぶ学問??いえいえ、農学は人類の生活になくてはならない衣食住、医療、政治、教育などあらゆる分野に通ずる学問です。食料ひとつ取ってみても生産や流通、その消費には、様々な産業、政治、その民族の食に対する嗜好、環境・風土などが密接に関係しています。あなたの消費は世界の誰かに、そして未来に繋がっています。農学はすべてのSustainable Development Goals(SDGs:持続可能な開発目標)に関係するということを皆さんと一緒に考えてみたいと思います。

助教 松波
麻耶
作物学  

13

【発熱する植物の不思議】
一般に植物の体温は外気温の変動とともに変化すると考えられていますが、ある種の植物は、自ら積極的に発熱することにより、その体温を上昇させる能力を持っています。例えば、我が国の寒冷地に自生し、早春に花を咲かせるザゼンソウは、氷点下を含む外気温の変動にも関わらず、肉穂花序(にくすいかじょ)と呼ばれる器官の温度を20度内外に一週間程度維持することができます。本講義では、ザゼンソウを含む国内外に自生する発熱植物を紹介するとともに、これらのユニークな植物を対象とした研究の応用例などについても平易に解説します。
教授 伊藤
菊一
植物生理学、分子生物学、生化学、生物学  
14 【食品の健康機能性】
食品の持つ体調調節機能に注目したのが、特定保健用食品などの健康機能性を持つ食品です。食品やその成分はどのようにして、その効果を発揮しているのでしょうか?
私たちが大学で行っている抗糖尿病効果をもつ食品成分の研究例を織り交ぜながら、体の代謝調節の仕組みと食品の健康機能の科学についてお話しします。
教授 伊藤
芳明
栄養化学  

15

【21世紀になり食品は限りなく医薬品に近づいた】
病気の予防の観点から、機能性が科学的に証明された特定保健用食品は年々増加し、その開発研究には医薬品と同様に物質レベルの解析と、ヒトでの臨床試験が必要とされる。薬と食品の特徴と違いを、自らの企業と大学での研究経験を踏まえてわかりやすく説明します。同時に、大学や研究室生活の楽しさを紹介し、若者たちにエールを送りたいと思います。
【化学を用いて生命現象を探るケミカルバイオロジ― -薬と食の接点-】
ヒトの全ゲノム塩基配列が明らかとなり、病気の原因が分子レベルで解析されると、特定の遺伝子やタンパク質(酵素)に作用する低分子化合物(バイオプローブ)は、重要な医薬品や機能性食品になる一方、生命現象のメカニズムを解析する道具にもなる。農学部出身の遠藤先生が見出したコレステロール合成阻害剤メバロチンや、後藤先生が見出した免疫抑制剤FK506は、ノーベル賞級の世界に誇れる医薬品です。農学に関係した薬学部、理学部的な、「ケミカルバイオロジー」という新しい学問領域と、大学のおもしろさを伝えます。
教授 木村
賢一
ケミカルバイオロジー(化学生物学)  
16 【生命の源、光合成】
植物は、葉で太陽からの光エネルギーを利用し、二酸化炭素と水から炭水化物と酸素を作り出す「光合成」を行っていますが、私たちの生命は光合成により支えられています。
急激な人口増加が問題となっている昨今、光合成能力の改良は食料増産のための一つの手段となっているとともに、大気中の二酸化炭素削減といった環境問題の解決といった面からも注目されています。
本講義では、植物の光合成の基本的な仕組みを紹介するとともに、その能力を改良する試みについて解説します。
教授 鈴木
雄二
植物栄養生理学  

17

【大腸菌と分子生物学】 教授 西山
賢一
生化学、分子生物学  

18

【食品新素材の開発】
水溶性天然色素粉体
【新規な食品加工・加工法の開発】
適塩・低糖質化食品、嚥下困難者対応の固体食品、服薬対応のとろみ調整用食品、無脂肪ヨーグルト、寿司ロボット、凍結・解凍耐性のO/W型エマルション食品、ブランチング-殺菌-減圧乾燥法
【新規な食品品質評価法の開発】
食感の客観的評価法
【地場食産業の技術支援】
地場食品素材の高度加工
教授 三浦 靖 食品化学工学、レオロジー、食品科学  

19

【ねこの尿はなぜ臭い?】
臭いを作るメカニズムについて
【生物の多様性と共通性】
ゲノム解読からわかったこと
【捏造の科学史】
科学者たちはなぜデータを捏造するのか?
教授 山下
哲郎
生化学  

20

【遺伝子とDNA】
人の1個の細胞の中にあるDNAの長さは約2mです。細胞の大きさを一円玉の直径だとすると、このDNAは東京タワー6個分の長さに相当します。生命はDNAをどのように収納しているのか、DNAの遺伝情報の量はどれほどであるのか、これらの疑問を遺伝子と分子生物学に関する視点からお話しします。
【4葉のクローバーと遺伝子】
クローバーの4葉は幸福、5葉は金運、6葉は地位と名声、7葉は無限の幸福、8葉は縁結び、9葉は高貴の象徴、10葉は完成・成就といわれています。しかしさらなる多葉も存在し、岩手県において発見された56葉のクローバーはギネス記録を樹立しています。このようなクローバーの多葉がどのようにできるのかについて、形態学と分子生物学的視点からお話します。
准教授 斎藤
靖史
遺伝子工学、分子生物学、細胞生物学  

21

【地球の生命を支える土壌】
土壌は、空気や水のように、私たちの身の周りに存在しているのが当たり前で、日頃とくに意識して土壌を見たり触ったりしていないと思います、普段、何気なく足で踏みつけている土壌ですが、土壌は私たち人間だけでなく、地球上の生物が生命を維持していく上で、無くてはならない存在です。この講義では、土壌の役割や重要性について、簡単な模擬実験を行いながら、説明します。土壌の保全は、近年持ち上がっている地球環境問題とも密接にかかわっており、この関連性についても説明します。
准教授 立石
貴浩
土壌学、土壌微生物学  

22

【微生物によるものづくり】
微生物は、病原菌として人間を困らせるだけではなく、古くは、味噌、醤油作りなどの食品や、医薬品生産に利用され我々人間の生活に役立ってきました。
また、最近では化成品や燃料など様々な有用物質の生産にも微生物の利用が注目されています。微生物を用いた有用物質生産(ものづくり)について、現代の環境問題におけるバイオを利用したものづくりの意義や、目的を達成するためにどんなアイディア、手法を用いた研究があるのかをご紹介します。
准教授 山田
美和
応用微生物学  

23

【木材成分の有効利用】
森林資源の主体をなす木材の利用形態について、木材を利用することの意義ならびに構成成分の特徴について解説するとともに、成分化学的な立場から利用の現況および今後期待される展開について紹介する。
教授 小藤田 久義 木材化学  

24

【軽くて強い“木のひみつ”】
地球上には、樹高100mを超す巨木がある。その重さは数千トン、自重を支えるだけでも大変だ。しかも、強風時には相当な力を受ける。しかし、樹木はしなやかにたわみ、滅多に折れることなく強風に耐える。その強さの秘訣は、樹木内部の力の釣り合い、そして巧妙に作られた細胞の構造にある。その力の釣り合いは“成長応力”と呼ばれ、自動車などに使われる強化ガラスと同様の原理で樹体の破壊を防いでいる。また、木の細胞は軽量・強靭となるように、極めて合理的かつ巧妙に作られている。この講義では、樹木の構造について、マクロからミクロまでの視点で紹介し、軽くて強い“木のひみつ”を考える。
教授 関野 登 木質資源工学、木質材料学  

25

【森林・林業の構造問題】
【木材の生産と流通】
【木質バイオマスエネルギーの現状と課題】
准教授 伊藤
幸男
森林政策学  

26

【森林の状態を数字で捉える】
森林を構成する樹木の樹種、樹齢、サイズの組み合わせによって、森林の姿は異なります。一方で、細かい質的情報を無視して、単なる数字1つで表現しても、森林の状態を意外と正確に把握することができます。講義では、森林の「混み具合」に注目し、「いかに簡単な調査によって1つの数字で表すか」を模索する森林科学研究の世界を紹介します。
【数学を使うことの重要性】
「数学なんて実生活では役立たない」といった主張を時折目にします。確かに、学校で学んだ全ての数学をフルに使う場面はありません。ただ、大学生はもちろん、社会人になってからも「数学を使うと便利」な場面はかなり多いのです。講義では、「数学の先生ではない森林研究者の私」が普段目にしている「数学を使うと便利」な場面を、大学における研究活動、教育活動での具体的な事例を基に紹介します。
准教授 國崎
貴嗣
森林計測学、森林群落生態学 配布資料と板書で授業します(プロジェクターを使いません)。講義時間については50分前後から120分まで適宜調整できます。

27

【木を伐る技術を考える】
木材の利用が推進されていますが、そのためには安全かつ効率的に木を伐って出す技術が必要です。これまでの搬出技術の発展や、新しい林業機械について紹介します。
准教授 齋藤
仁志
森林工学  

28

【大型野生哺乳類の保護管理について】
全国的にニホンジカの個体数が急激に増加しており農林業へ深刻な食害を引き起こしています。またツキノワグマの人里への出没が相次ぎ人身被害も発生しています。この様な動物たちと共存するために国や地方自治体では様々な取り組みを行っています。その取り組みについて説明し、また彼らの生態や個体数をどの様に調査しているのかを中心として紹介します。
准教授 山内
貴義
動物生態学、野生動物管理学 プロジェクターを使用

29

【田んぼからメダカを絶滅させないために】
全国の田んぼからメダカが消えていっています。それは生産効率を重視したこれまでの水田の整備がメダカの生息場所を奪ってきたからです。農業とメダカが共生できる水田整備の岩手大学の取り組みについてお話します。
【里山で繁殖するタカ-サシバ-の生態と保全】
サシバは南国で越冬し、春に日本の里山に渡ってきて繁殖します。岩手県と秋田県が繁殖の北限域となっています。なぜ、わざわざ北国まで渡ってくるのか?なぜ、里山で繁殖するのか?などについて、その生態と保全についてお話しします。
講師 東 淳樹 保全生物学、動物生態学  
30 【天然の森で林業をする】
人が苗などを植えて作った人工林で行う林業と異なり、自然の力で出来上がった天然林で行う林業では「自然を守ること」と「木を切って木材を得ること」という、一見すると矛盾した2つを同時に行わなければなりません。普段あまり馴染みのない「天然林施業」について、技術や課題などについて基本的な部分を紹介します。
助教 山崎 遥 森林資源管理学  

31

【Society5.0での農業水利システム】
日本だけでなくアジアの水田地域での農業の後継者難が進んでいます。それに対する切り札として、急速に発展しているスマート農業の技術を活用した水田水管理の超省力化が期待されていますが、普及へ向けての課題も多く残っています。このような現状を具体的な事例を示して解説するとともに新しい農業の姿を考えてみたいと思います。
【水田土壌の不思議】
東アジアや東南アジアの米食文化圏には広大な水田が広がっています。イネを育てるために地表に継続的に湛水すると湛水下の土壌と大気との接触が絶たれるため、水田土壌は独特な性質を持つようになります。このような水田土壌の仕組みと水田稲作が大気環境や水環境および生態系へ及ぼす影響について解説します。
教授 飯田
俊彰
農業水利学  

32

【食と農をつなぐ智恵】
収穫後の果実・野菜・穀物の魅力や活力を伝えます。Farm to Tableにおける収穫後農産物の「鮮度、衛生、品質」を中心に、農産物加工の必要性や、岩手大学農学部での研究・教育の楽しさも交え平易に講義します。
教授 小出
章二
農産物加工・保蔵学 生物・化学の知識がなくても大丈夫です。

33

【魚類の多様な子作りから水産業へ】
生物の重要な営みの一つとして、生殖があります。魚類は脊椎動物の中で最大の種数を有し、多様な進化によって幅広い環境に生息域を拡げており、「子作り」についてもわれわれ哺乳類と比べてはるかに多様な進化を遂げています。本講義では、魚類における多様な性についてご紹介し、それらの研究を通して水産業へ役立てる試みについてもご紹介したいと思います。
教授 平井
俊朗
生殖生物学、水産増殖学  

34

【震災からの持続的漁業構築のあり方】
東北大震災からどのように漁業や周辺産業再生させてゆくべきか、また、この経験の世界的な共有財産としての重要性について話します。
【気候変動下の国際共有水産資源の挑戦】
気候変動により大きく影響を受ける高度回遊性水産資源(マグロ、サンマ、カジキなど)の資源管理問題とどのように解決してゆくかについて話します。
准教授 石村
学志
資源経済、資源政策、数理資源学、サステナビリティ教育 英語による出張講義も対応します。

35

【マイクロ波による新しい食品加工技術の開発】
近年、単身世帯の増加により、加工食品の需要は急激に増加し、高品質な食品加工技術の開発が求められています。また、健康志向の高まりにより、栄養・機能性成分に富んだ加工食品の開発が望まれています。講義では、栄養・機能性成分に富んだ加工食品の製造が可能な「減圧マイクロ波処理」による新しい食品加工技術の開発についてお話しします。
【6次産業化に向けた農産物の乾燥技術】
農産物の乾燥技術のメリットについてお話しします。これらの技術は地域活性化の起爆剤としてだけでなく、災害時におけるビタミンなどの栄養素の供給源としても有用となる可能性を秘めています。
准教授 折笠
貴寛
ポストハーベスト工学、農産食品プロセス工学  

36

【日本とアジアの農業問題】
【強い農業経営を作るには】
【農業から見た水資源問題】
准教授 木下
幸雄
農業経済学、農業経営学、水資源論  

37

【農業に欠かせぬ水を確保するための治水と利水について】
安定した農業には、安定した水の確保が必須となります。水は農地までどのように運ばれてくるのでしょうか。そのために川や水路にはどのような施設が設けられているのでしょうか。川を上手に治め、利用するためには川の特性を理解することが重要です。川における水の流れ、砂の動きについて講義を行います。
准教授 濱上
邦彦
農業水利学  

38

【農畜産業から大量に排出される家畜排せつ物や作物残渣などの廃棄物について】
【バイオマスの各種利用技術について】
【生物系未利用資源の主要な循環利用である堆肥化についての科学的説明】
准教授 前田
武己
農業環境工学、生物資源循環工学  

39

【植物の非破壊イメージング】
植物内部のつくりがどうなっているのか、ナイフで切ったりせずに中をのぞいてみませんか?そんな願いを中性子やX線でのイメージングによって実現することができます。撮影した植物の写真を交えて、観察の手法についてお話します。
【植物中の水移動イメージング】
植物が生きていくうえで欠かせない水ですが、どのように流れているのか見たことがありますか?植物の中の水の流れを、目で見えるようにする測定手法についてお話します。
【植物の水利用】
植物がどのように水を利用するかについて、湛水栽培を行ったときの根の機能分化や、ナスとトマトを接ぎ木したときの果実糖度の変化、などを例にお話しします。
准教授 松嶋
卯月
生物環境工学  

40

【土の中では何が起こっている?】
土の中では様々な生物活動や物質のふるまいがあり、それらは地球環境の形成と深く関わっています。私達にとって住みよい環境が維持されることに対する土の役割について考えてみましょう。
准教授 武藤
由子
土壌物理学  
41 【灌漑施設の検査技術】
数百年前から田畑を潤すために水路やため池を造り、大切に使ってきました。その歴史の概略と、ダムやため池、水路等の灌漑施設の検査技術についてお話します。
【津波被害を受けた水田とため池堤体の塩分濃度評価】
陸前高田市の水田とため池において地道ですがこつこつと塩分濃度の計測を行なっております。その調査結果と物理探査を用いた塩分濃度評価の研究についてお話します。
准教授 山本
清仁
農業水工学、地盤工学  
42 【サケと人のくらし】
サケ類は三陸岩手の水産業に多くの恩恵をもたらしてきました。今では当たり前のように食べられるサケですが、その背景には水産事業者達の努力があります。人とサケの係わりあいと、サケのくらしについてお話しします。
【DNAからわかる通し回遊魚類のくらしと進化の歴史】
川と海を行き来する淡水魚類を通し回遊魚とよび、その生活史型にいくつか種類があります。DNAからみた通し回遊性魚類のくらしや多様性、進化の歴史について紹介します。
助教 塚越
英晴
水族遺伝学、分子生態学  
43 【動物の栄養とタンパク質合成】
動物の体を作っているタンパク質は、常に合成と分解を繰り返しており、これをタンパク質代謝回転と呼びます。このタンパク質代謝回転が、栄養によってどの様に制御されているのかを説明します。
【ニワトリは糖尿病?】
ニワトリの血糖値はヒトの約3倍ありますが、糖尿病の合併症を引き起こしません。この原因を究明することで、ヒトの健康の維持に貢献することができます。このように、畜産で利用するニワトリは、ヒトの糖尿病という病気のモデルとして利用することが可能であり、医学に役立てることが可能であることを説明します。
教授 喜多
一美
動物栄養学、家畜飼養学  
44 【新たな生命をつくる-動物の繁殖・生殖工学技術—】
 人工授精(AI)や体外受精(IVF)、はたまた体細胞クローンにいたるまで、様々な繁殖技術・生殖工学技術を使って誕生する新たな生命。それら技術に関して、主に家畜を例にとり、それら技術に使用する凍結精子の融解実験やAIに使われる実際の器具などを紹介しながらわかりやすく解説します。
教授 澤井 健 動物生殖工学、家畜繁殖学  
45 【宇宙から見た農業環境】
人工衛星で観測されたデータの特徴と、それらのデータを用いた農業環境の研究を紹介します。大きすぎて全容が判らなかった環境や農業の問題を解析するのに適した手法です。
【放射性物質の農業への影響】
放射能の基礎知識や放射性物質の種類、さらに原発事故による放射性物質の農業への影響などについて講義する。
教授 築城
幹典
草地学  
46 【脂質の科学】
悪者にされがちな脂質ですが、私たちの体には必要不可欠な成分です。様々な脂質についてのお話をします。
教授 西向
めぐみ
動物生理学、脂質生理学  
47 【野生動物の暮らし】
人と野生動物との間で、様々な問題が生じています。野生動物と上手く付き合っていくには、野生動物のことをよく知ることが大切です。野生動物の研究を通して見えてきた野生動物の暮らしについてお話しします。
【動物園の動物たちの行動】
動物園の動物たちは毎日何しているのでしょう。動物園の動物たちにとって「より良い暮らし」とは?「環境エンリッチメント」とは?動物行動研究の成果を通して、動物園動物の暮らしについてお話しします。
准教授 出口
善隆
応用動物行動学、動物管理学  
48 【国産飼料原料の探索と産業動物の生産性向上の試み】
日本の飼料自給率はとても低く、国産の飼料原料が求められています。国産飼料原料に関する話題提供と、産業動物の生産性向上に関する研究成果についてお話しします。

准教授

牧野

良輔 

動物栄養学  
49 【岩手の牛、日本短角種を科学する】
岩手には、全国に、いや世界に誇れる牛がいます。その牛「日本短角種」の魅力を科学的に解説します。また、「日本短角種」の最新の研究についても紹介します。
【食肉の品質を非破壊で分析する】
食肉の品質を科学的に分析したい。でも実験室の薬品を使って分析すると、二度と食べられなくなってしまう。そこで、薬品などを使わずに、非破壊で食肉の品質を分析する方法についてお話しします。また、非破壊分析についての理解を深めてもらうため、講義の途中で実際に非破壊分析を体験してもらいます。
【「科学の力」は畜産業にどのように活かされているのか】
産業の多くは科学技術の基に成り立っています。そこで、大学や研究機関で開発された科学技術が一次産業のひとつである畜産業にどのように活かされているのかについて、岩手県の畜産業を例に挙げて説明します。講義の中では、科学技術、つまり「科学の力」というものを理解してもらうため、簡単な実験を行います。
准教授 村元
隆行
動物資源利用学、食肉科学  
50 【動物の病理検査とは?】
動物にもいろいろな病気があります。動物にはどんな病気があるのか、また、日常の検査で動物の病気をどのように診断しているか、解説します。
【犬、猫が罹りやすい腫瘍】
犬、猫が罹りやすい腫瘍の特徴を解説します。
【鶏の不思議な脳腫瘍】
チャボなど日本鶏にはウイルス性の脳腫瘍が蔓延していることがわかってきました。この疾患を簡単に解説します。
教授 落合
謙爾
獣医病理学  
51 【血液のはなし】
私たちの身体の中を流れている血液はどのような成分からなり、どのような役割があるのか? またどのようにして固まるのか? これらのしくみについてお話しします。
教授 木崎
景一郎
細胞生物学、生理学、生化学  
52 【抗がん剤開発の前線】
ヒトや動物の寿命が延び、それに伴って“がん(腫瘍性疾患)”が増えてきています。この“がん”克服に対する人類の挑戦と戦いを紹介するとともに、最前線の抗がん剤開発動向と各種抗がん剤の作用について紹介します。
【ホルモンの意外な作用】
生物が生存するために体内で重要な働きをしている物質“ホルモン”とは何か?“ホルモン”は、生体にとって“好ましい作用”と“好ましくない作用(毒性)”の二面性を持っていることを知っていますか。講義では、ホルモンの“好ましくない作用(毒性)”についてお話しします。
【化学物質が次世代に与える影響】
人類は文明的で健康的な生活を望み、新しい作用や機能をもつ化学物質を日々開発しています。これらの化学物質は、人類や他の生物にとって害はないのでしょうか。新規化学物質・薬物・農薬の開発の裏で実施されている“お仕事”の一つ、“次世代に対する影響を評価するお仕事”についてお話しします。
教授 佐藤 洋 獣医薬理学、毒性学 【化学物質が次世代に与える影響】は、化学物質による奇形を調べる毒性試験のお話しです。動物愛護とは相反する写真や内容が含まれます。
53 【畜産業に貢献する繁殖学】
体外受精や胚移植というとヒトの不妊治療を思い浮かべる方が多いと思いますが、畜産業の中では体外受精や胚移植は畜産の生産性向上のために幅広く活用されています。家畜が生まれなくては牛乳も搾れませんし、肉も生産出来ません。講義では「こんな事もやっています」という家畜改良増殖の新技術と、それに携わっている研究者や技術者の「生きざま」を紹介します。
教授 高橋 透 産業動物(牛や馬)を対象にした獣医繁殖学  
54 【動物の遺伝病に対する獣医師の取り組み】
一つの遺伝子の変異が原因で発症する遺伝病も、メンデルの法則に従って遺伝します。研究によって遺伝病の原因となる遺伝子を見つけたり、遺伝病の検査方法を開発したりすることも、獣医師の重要な使命の一つです。
【生命科学・医学の進歩に貢献する実験動物】
動物の尊い犠牲を通じて行われる動物実験は、生命現象の理解、そして医学の発展に大きな役割を果たしています。本講義では、実験動物の必要性、そして、研究者と獣医師の実験動物福祉への取り組みについて解説します。
教授 古市
達哉
実験動物学  
55 【獣医ウイルス学、獣医感染症学】
動物ウイルスの種類や増殖様式、それらが起こす動物ウイルス感染症についてお話しします。
教授 村上
賢二
獣医微生物学、感染症学  
56 【人と家庭動物の感染症】
人と暮らす犬猫がかかる感染症と予防の大切さ、人に伝染する危険性について講義します。
【家庭動物の健康と食事】
家庭動物である犬猫の食事と健康との関係について講義します。
教授 山崎
真大
小動物内科学  
57 【動物の消化器系の構造】
哺乳動物の消化器は、動物が有する食性によって構造も機能も大きく異なっています。例えば、イヌとウマの歯の形は大きく異なっていますし、ウシの胃は4室に分かれています。本講義では、食性によって消化器の構造にどんな違いがあるのかを概説します。 
教授 山本
欣郎
獣医解剖学、組織学  
58 【産業動物に係る獣医師の仕事】
動物のお医者さんでも、牛、馬、ブタ、鶏およびタマゴと云った産業動物と云われる動物のお医者さんが、実際の農場で活躍する臨床獣医師と云われる獣医師の仕事についてお話します。そしてそのような獣医師がなぜ必要なのか。そのような獣医師になるためにはどうしたらいいか。世界で活躍する獣医師にはどんな仕事があるか。約30年近く携わった臨床現場での経験から様々な動物たち、またはそこに携わる人間との関わりをお話することが出来ます。また、動物に興味のある高校生はもちろん、将来の進路に悩んでいる高校生にもお話します。
准教授 一條
俊浩
産業動物臨床獣医学  
59 【動物のがんと血管】
近年の獣医療技術の向上により、犬や猫などペットの寿命が延びています。それに伴い、ヒトの場合と同様に悪性新生物(がん)に罹るペットの数が増加しています。このペットのがんについて、血管新生を標的とする新たな治療法が開発されており、それについて解説します。
准教授 大沼
俊名
獣医生理学、血管生物学  
60 【牛の病気と治療について】
【牛の繁殖と受精卵移植について】
准教授 高橋
正弘
産業動物臨床学  
61 【ほねのかたち】
骨に見られる様々な構造にはどんな意味があるのか、スライドで解説した後、実際に動物の骨を使って観察・スケッチします。
【神経の通り道】
脳や脊髄から出る神経は身体の中のどこを通って全身に分布するのか、脳神経・脊髄神経・自律神経のそれぞれについて概説します。
准教授 中牟田 信明 獣医解剖学、神経解剖学  
62

【子牛の消化】
子牛には、飲んだミルクを胃の中で固めて消化吸収する「カード形成」という消化機能があります。カードはチーズの原料として知られていますが、子牛にとってどのような役割があるか説明します。

【牛乳ができるまで】
赤ちゃんが母乳を飲んで成長する動物を哺乳動物といいます。牛が子牛を出産することで、牛乳の生産が始まります。牛乳が生産されるメカニズムを説明します。

准教授 宮崎
珠子
産業動物臨床獣医学  
63 【ペットのかかりやすい病気】
犬と猫がかかりやすい病気はどんなもの?特に心臓病の診断や治療について講義します。
准教授

森田

智也

小動物内科学  
64 【動物の感染症】
動物に疾病を引き起こすウイルス感染症やワクチンによる予防法についてお話します。
准教授 山田
慎二
獣医ウイルス学、ワクチン学  
65 【動物の体を構成する生体分子について】
動物が生きていくためには何が必要でしょうか?
生物の基本を形作る構成成分について、生体高分子というミクロの側面からお話しします。
准教授 山田
美鈴
動物生理化学  
66 【人体と動物の消化器系】
哺乳動物の消化器系の構造と機能を人体の消化器系と比べて概説します。
【人体と動物の神経系】
哺乳動物の神経系の構造と機能を人体の神経系と比べて概説します。
准教授 横山
拓矢
獣医組織学  
67 【犬猫の腫瘍】
犬や猫も高齢化が進んでおり、"がん"が死因の上位になってきました。これに対応するように動物病院でもCTやMRIなどを用いた検査あるいは放射線療法などの高度医療が進んできています。現在の獣医療では"がん"とどのように戦っているか、最新の情報を含めてお話いたします。
【動物病院での検査】
みなさんが毎日している"尿"、たまに出てしまう"血"。これらの中には身体の中の情報がたくさん入っています。それはもちろん犬や猫にとっても一緒であり、特に自分で症状を説明できない動物にとっては重要な情報源となります。尿検査や血液検査でどのようなことがわかるのか、世界ではどのような検査が発展しているのか、例を出しながらお話いたします。
助教 内田
直宏
獣医腫瘍学
獣医臨床病理学
 
68 【日本の畜産業と獣医師の関わり】
普段口にしている牛乳と牛肉が生産されるまでの仕組みと産業動物獣医師が果たす役割について解説します。
助教 金澤
朋美
獣医臨床繁殖学  
69 【伴侶動物の免疫不全疾患】
生物は、様々な病原体から身を守るために巧妙な生体防御機構を発達させてきました。生体防御機能は生きていく上で備わっている必要不可欠な機能であり、生体防御機構の破綻は生存の危機を意味します。犬や猫でも免疫がうまく働かない病気がいくつかありますが、どういった原因があるのか、どのようなことが体の中で起こっているのかをお話しします。
【伴侶動物の遺伝性疾患】
犬や猫が私たちの伴侶動物になるまでの長い歴史の間、ブリーディングによってさまざまな品種が生み出されてきました。しかしその中で予想しなかった遺伝病という問題も少なからず出てきてしまいました。どのような遺伝病があるのか、何が問題だったのかを一緒に考えてみたいと思います。
助教 小林
沙織
小動物内科学  
70 【病気はなぜ起こる?~動物が病気になるメカニズムを知ろう~】
動物も私たち人間と同じようにいろいろな病気になります。病気が発生するメカニズムを病理発生といい、病理発生を研究する学問を病理学といいます。
本講義では犬や猫など身近な動物をはじめ、牛、馬、鶏などの産業動物、動物園や水族館などの展示動物にみられた病気について、そのメカニズムを肉眼標本や視覚資料をもとに分かりやすく講義します。
助教 佐々木 淳 獣医病理学  
71 【寄生虫の紹介】
動物たちに様々な病気を引き起こす寄生虫は原虫類、蠕虫類、節足動物に分けられます。どのような種類の寄生虫がどんな仕組みで病気を起こすのか説明します。
助教
まどか
獣医寄生虫学  
72 【犬と猫の神経病】
犬と猫の神経病について症状、診断、治療について講義します。
助教 中田
浩平
小動物外科学、獣医画像診断学  
73 【炎症の話】
炎症は、重要な生体防御機能の一つです。炎症が起きた際に産生される物質に着目し、それらの物質が炎症をどのように制御しているのか説明します。
助教 前原
都有子
獣医薬理学  
74

【旬を創る】
スーパーの野菜売り場には、トマトもキュウリもキャベツもレタスも、1年中並んでいます。旬は、人間が創ってきたのです。
【トマトで学ぶ遺伝学の基本】
店で売られているミニトマトを買ってきて、タネをとって播いてみましょう。どんなトマトが生えてくるか・・・。
【ハクサイの花を知っていますか】
ハクサイは、キャベツは、ダイコンは、レタスは、どんな花を咲かせるでしょうか。
【タネは偉い】
作物を栽培する元になるタネ。タネは偉い、タネはすごい。
【ノーベル賞のタネは、盛岡で生まれた】
ノーベル平和賞のタネは、ここ盛岡で生まれました。
【そのまま食べてはもったいないトマト】
甘くないのにおいしいトマトの話。

教授 由比 進 栽培技術学、野菜園芸学、植物育種学  
75 【里山保全と地域社会 野生動物被害対策と地域社会 自然保護と地域社会】
自然環境の保全は単に手を触れずに守ればいいという時代ではなくなりました。これまでも人の手で管理されてきた二次的自然(里山)の管理には地域社会による利用の継続が、個体数を増やしつつあるある種の野生動物との共存には地域社会の側から動物を森へ押し返すための活動が必要になってきています。こうした自然を守るための人間社会の側のあり方について講義します。
教授 山本
信次
森林政策学、環境社会学  
76 【我が国の畜産業を取りまく状況について】
【牛の増殖・繁殖技術について】
【牛卵巣からの経腟採卵、体外成熟・受精・培養技術について】
【子牛の育成技術について】
【牛白血病の予防処置について】
准教授 平田
統一
動物生産機能制御学、家畜繁殖学  
77 【樹木という植物】
樹木は草に比べ、長い時間をかけて大きな身体を作っていきます。このことを可能にする仕組みが、樹木を特徴づける大事な性質となってきます。その仕組みとは?この講義では、樹木とはどのような植物であるか、ということを中心に説明し、樹木が成長する仕組みについて知っていただこうと思います。
助教 白旗 学 造林学  
78 【リンゴ栽培技術の科学】
美味しいリンゴを作るために必要な栽培管理作業について、実際の方法やその科学的な根拠となるリンゴの発育の仕組みを分かりやすく紹介します。科学と技術の繋がりを理解できます。
【ブルーベリーはどんな果物?】
東北地域のブルーベリー栽培は岩手大学から始まりました。ブルーベリーの特性について分かりやすく紹介します。ブルーベリー産業の現状と課題を理解できます。
助教 渡邉 学 果樹園芸学  
79

【山村の生活環境~生活排水処理~】
山村においても林業などの産業振興だけでなく、生活環境の整備も重要です。
この講義では、主に生活排水処理についてお話します。

【森林内のバリアフリー化およびユニバーサルデザイン】
多様な人々が身近に森林を利用できるように、森林内にある遊歩道などのバリアフリー化に目を向ける必要があります。
この講義では、森林内でのバリアフリー化やユニバーサルデザインの取り組みについて紹介します。

助教 高田
乃倫予
森林政策学  
80 【犬猫の外科疾患とその治療法】
【犬猫に発生する腫瘍】
【犬の膀胱腫瘍の新規治療法】
准教授 星野
有希
小動物外科学、臨床腫瘍学  
81 【食品の放射能汚染と健康への影響】
【放射線の健康への影響】
【食品の化学物質汚染による危害とその制御】
【自然界の毒について】
教授 佐藤 至 獣医公衆衛生学  
82 【持続可能な地域生態系の再構築】
持続可能な社会を形成するには、様々な視点から環境を見ていく必要があります。ここでは、生物保全と物質循環の視点からこれまで行ってきた研究(野生動物の分布と森林分布に関する研究、インドネシアジャワ島での研究)を紹介します。
【地理情報の世界】
地図で表される情報を地理情報といいます。GPS、空中写真、衛星画像を使ったリモートセンシング、地理情報をコンピュータで処理する地理情報システム(GIS)について、お話します。
教授 原科幸爾 地域生態管理学、地理情報処理学  

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