盛岡市シティプロモーション指針及び推進計画
広報ID1031057 更新日 令和7年9月11日 印刷
盛岡市シティプロモーション指針及び推進計画は、これまで取り組んできた「第二次盛岡ブランド推進計画」における成果と課題を踏まえ、盛岡ブランドを活用しながら戦略的な情報発信を行うことにより、良好な都市のイメージを形成する「シティプロモーション」を推進するため、令和2年3月に策定しました。
基本的な考え方
この指針及び推進計画では、第二次盛岡ブランド推進計画の基本的な考え方を継承し、“市内外に「盛岡を愛する人」を増やし、盛岡市が選ばれる都市となること”を目指し、盛岡らしい有形・無形の価値や魅力(盛岡ブランド)を掘り起こし、磨き上げ、その魅力を活用するとともに、その中から、人それぞれの目的に合わせた魅力を選択し発信するなど、効果的・戦略的な情報発信を行うことにより、良好な都市のイメージを形成する一連の取組(シティプロモーション)を推進します。

計画の位置付け

盛岡市総合計画(平成27年度~令和6年度)では, 「ひと・まち・未来が輝き世界につながるまち盛岡」を将来像に掲げ、市民の誰もがいきいきと暮らし、人の営みを支える産業やにぎわいがまちに活力を生み、盛岡らしさを生かしながら新しい魅力を生み出し、未来に引き継いでいくとともに、市民が盛岡のまちに誇りを持ち、世界の中で盛岡らしさを発揮できる世界につながるまちを目指しています。
この指針及び推進計画は、総合計画の施策「盛岡ブランドの推進」を図るものであるとともに、「盛岡ブランドの推進」に関連する各施策別計画の取組にシティプロモーションの考え方を取り入れ、各施策の情報発信力を総合的に向上させ, 各施策の成果を高めることにより, 総合計画における目指す将来像を実現しようとするものです。
シティプロモーションの方向性
(1) 盛岡ブランドの価値向上
盛岡ブランドとは、盛岡らしい有形・無形の価値や魅力であり、長い歴史を持つ盛岡の、脈々と続いている「暮らし」の中から生まれ、今を生きる私たちも誇りや愛着を感じる価値や魅力、そこから生まれる安心や信頼といったイメージをも含むものです。
この指針においては、盛岡ブランド推進計画で定めたコンセプトである4つの物語や、キャッチコピー、ロゴマーク、盛岡ブランド宣言を継承するとともに、盛岡の価値や魅力をさらに磨き上げるほか、4つの物語に分類していない分野を含めて、盛岡が持つ新しい価値や魅力を開発することで、より良好な都市のイメージ(都市ブランド)を向上させるなど、引き続きブランド開発を進めます。
(2) 戦略的なプロモーションの実施(マーケティング手法の導入)
民間企業においては、一般的にマーケティングと呼ばれる、顧客を獲得・維持するために、顧客のニーズを探り、顧客が満足する価値を提供する活動(財やサービスの考案、価格設定、プロモーション、流通の計画・実行)を行っています。
この指針では、各施策の目的に応じて、様々なプロモーションを行う際に、このマーケティング手法を取り入れることとします。
また、マーケティングにおいては、様々な情報の分析を基に、どのようなターゲットにどのような盛岡ブランドをどのような手法で提供をするのかを検討し、的確にターゲット(情報の受け手)を捉えて、メディアの特性を生かした情報発信ツール(使用する媒体や伝達手段)を選択することにより、各事業におけるプロモーションの効果を高めます。
(3) アウタープロモーションとインナープロモーションの両輪による取組
市外住民に向けたアウタープロモーションと市内住民に向けたインナープロモーションを展開します。
(4) 情報発信の体制強化
情報発信力を強化するため、市内外の住民、事業者との連携を図るとともに、市職員の広報力を高めていきます。
計画期間
令和2年度から令和6年度までの5年間とします。
目指す成果
- 市外における盛岡の魅力度の向上
- 市外における盛岡の認知度の上昇
- 市が発信する情報の到達度の上昇
- 来訪者(観光客、修学旅行生等)の増加
- 盛岡というまちに愛着を持つ市民の増加
成果指標
「地域ブランド調査」の「魅力度」における盛岡市の順位
現状値
令和元年度の順位は46位です。
目標値
令和6年度の目標値を40位とします。
数値の測定方法
株式会社地域ブランド研究所が毎年度実施している地域ブランド調査によります。
摘要
この調査は、調査対象となる自治体の一部が毎年度入れ替わるなど、市の取組以外の要因による数値の変動がありますが、都市の魅力を表す全国的な調査であることから指標としました。
基準年よりも順位を上昇させることを目指します。
認知度割合
現状値
令和元年度の数値は27.8パーセントです。
目標値
令和6年度の目標値を28.0パーセントとします。
数値の把握方法
「地域ブランド調査」における、認知度の「よく知っている」及び「知っている」の割合を用います。
摘要
市の取組以外の要因による数値の変動がありますが、市外に向けた取組の効果を測ることができる全国的な調査であることから指標としました。
過去5年間の最高値(27.8%)よりも上昇させ、これを維持することを目指します。
情報接触割合度
現状値
令和元年度の数値は57.4パーセントです。
目標値
令和6年度の目標値を62.0パーセントとします。
数値の把握方法
「地域ブランド調査」における、「情報接触度」の「何度も見聞きした」及び「見聞きしたことがある」の割合を用います。
摘要
市の取組以外の要因による数値の変動がありますが、市が発信する情報の到達度を測ることができる全国的な調査であることから指標としました。
過去5年間の最高値(61.5%)よりも上昇させ、これを維持することを目指します。
年間観光客入込数及び年間外国人観光客入込数
現状値
年間観光客入込数の平成30年度の数値は508万1000人回です。
年間外国人観光客入込数の平成30年度の数値は5万3000人回です。
目標値
年間観光客入込数の令和6年度の目標値を530万人回とします。
年間外国人観光客入込数の令和6年度の目標値を15万人回とします
数値の測定方法
盛岡市観光課によります。
摘要
令和2年度から令和6年度までを計画期間とする盛岡市観光推進計画に掲げられている目標数値と同一の数字を目標値とします。
年間観光客入込数は, 平成26年度から平成30年度までの上昇率(+2.23%)に計画推進の効果を加味し、基準年の数値から4.3%上昇させることを目指します。
年間外国人観光客入込数は, 県計画で目標値として定める5年間の増加率122%を上回るよう、基準年の数値から283%上昇させることを目指します。
盛岡を好きな市民の割合
現状値
令和元年度の数値は79.2パーセントです。
目標値
令和6年度の目標値を82.0パーセントとします。
数値の把握方法
市が毎年度実施するアンケート調査によります。
摘要
第二次盛岡ブランド推進計画から継続して、市民の愛着を測ることができることから指標としました。
過去5年間の最高値(81.4%)よりも上昇させ、これを維持することを目指します。
主な成果と課題
盛岡ブランドの価値向上
主な成果
- 盛岡ブランドの推進に寄与し、その功績が顕著な13団体を盛岡ブランド表彰「も りおか暮らし物語賞」として表彰し、盛岡ブランドの価値向上を図るとともにその功績を広めることができました。
- 「盛岡ブランド品」認定制度において、盛岡ブランド品を4 件、プレミアムブラ ンド品を1件新たに認定し、盛岡ブランド品を広めるとともに、地場産品の付加価値を高めることができました。
- 「盛岡の美味いもんアンバサダー」として100件を超えるメニューを認定し、盛岡産農畜産物の認知度向上と消費拡大に努めるとともに、事業者の認知度向上を図ることができました。
- 令和2年度から盛岡つなぎ温泉において宿泊客を対象とした盛岡さんさ踊りの公演を一定期間中毎日開催するなど、新たな方法で盛岡さんさ踊りの価値向上と盛岡ブランドとしての定着を図ることができました。
- いわて盛岡シティマラソンや盛岡国際俳句大会を令和元年度から継続して実施し、 新たな盛岡ブランドとして定着させることができました。そのほか、令和4年度から「もりおか市民文化祭」を開催し、今後新たな盛岡ブランドとして定着を図っていきます。
主な課題
- コロナ禍の影響で、「盛岡ブランドの掘り起こしなどを意識した取組」が一時期停滞したことを受け、今後改めて個別ブランドの磨き上げや市民と連携した新たな地域資源の開発に取り組む必要があります。
- 成果指標である「地域ブランド調査」の「魅力度」における順位において、コロナ禍の影響を受け、令和3年度は観光都市としてイメージが強い都市や、首都圏から近い都市などが評価を上げた一方で、盛岡市など首都圏から遠い多くの自治体で評価を下げましたが、令和4年度以降順位を上げ、目標へ向けて推移していることから、 引き続き魅力度を上げるための取組を実施する必要があります。
戦略的なプロモーション
主な成果
- マーケティング支援事業を実施し、延べ31部署に対し各事業の課題整理やマー ケティング手法に基づく事業立案、手法の検討などの伴走支援を行い、「首都圏観光プロモーション事業」や繋小学校での「もりおか市民文化祭」の実施へつなげることができました。
- これまで導入してきた広報紙と市ホームページ、公式フェイスブックやX(旧Twitter)のほか、新たにLINEやInstagramを加えた様々な情報媒体による発信により幅広い情報伝達に努めることができました。
- 新たにプロモーション用のイラスト素材を作成し、市として統一感を持った情報発信を行うためのツールを充実させることができました。
主な課題
- マーケティング支援事業の伴走支援を行った部署及び研修受講者が限られていることから、各施策別計画の取組においてプロモーションの効果を高めるため、引き続き庁内へ向けたマーケティングや効果的・戦略的な情報発信の手法の定着を図る必要があります。
- 成果指標である「地域ブランド調査」の「情報接触度」において、コロナ禍で順位を下げましたが、上位 10%以内に入り続けており、「何度も見聞きした」「一度だけ見聞きした」で5割を超えている一方で、依然として4割が「全く見聞きしてない」と関心の低さを示していることから、情報が届いていない層への更なる発信が必要です。
市外住民に向けたアウタープロモーション
主な成果
- 暮らしの中に根付く盛岡らしい有形・無形の価値や魅力である「盛岡ブランド」が評価され、ニューヨーク・タイムズ紙「2023 年に行くべき 52 ヵ所」に選出されました。
- 「盛岡という星で」プロジェクトにおけるフォロワー数が延べ2万人を超えるな ど、継続して盛岡とつながる人を増やすことができました。
- 移住コーディネーターの配置に加え、「盛岡という星で BASE STATION」の開設やお試し居住体験施設を整備するなど移住相談支援体制の充実を図ったほか、新たに盛岡ファンクラブ「MORIOKA CONNECTION ID」や、盛岡市公式 Instagram による情報発信などに努めたことにより、移住相談件数を増やすことができました。
- 首都圏において「盛岡りんご」の販売会を継続して開催したほか、生産者に対しふるさと納税の事業者登録補助を推進し、新たに4件の事業者登録につなげるなど、市外在住者の盛岡りんごの認知度向上を図ることができました。
- 各種スポーツや祭りイベントの開催により、全国各地から参加者が集まり、交流人口が拡大し盛岡の魅力を県外、海外に発信することができました。
主な課題
- コロナ禍の影響で、盛岡ならではの祭りの振興をはじめとする「市外住民とつながる取組」について制限せざるを得ない時期がありましたが、外国人観光客数が回復してきていることから、海外へ向けた効果的なプロモーションの展開や、受入環境の整備を進める必要があります。
- 市の人口において社会減が進行する中、SNSなどで継続的につながる人々が、 実際に盛岡市へ来訪してもらうための取組を強化する必要があります。
- 成果指標である「地域ブランド調査」の「認知度」において、計画策定時より、割合及び順位が下がっており、特に「よく知っている」、「知っている」の割合が減少し 「名前だけは知っている」の割合が増加していることから、魅力や個別ブランドなどについてより多くの人に認知してもらうための取組が必要です。
市内住民に向けたインナープロモーション
主な成果
- 盛岡ブランド市民推進委員会と連携し、新たな取組として、小説「雲を紡ぐ」や盛岡にゆかりのある映画や本などをプロモーションツールとして活用したプログラ ムを複数年で実施し、街が培ってきた本と映画の文化に触れてもらうことで、市民の愛郷心の醸成を図ることができました。
- 盛岡ブランド啓発事業において小学校などへ出前講座を実施し、取組期間中に1,800名を超える児童等へ盛岡に関する魅力を伝え、愛郷心の醸成を図ることができました。
- 文学や演劇、アートや民俗芸能など、市民生活の中に受け継がれた豊かな芸術に 対する支援を行い、芸術文化の振興と地域への愛着や誇りを醸成することができました。
主な課題
- コロナ禍の影響で、取組期間中に「南部鉄器まつり」や「もりおか味と工芸展」、 「もりおか郷土芸能フェスティバル」などが中止となり、「盛岡の暮らしを知ってもらう取組」及び「愛着や誇りをもってもらう取組」について停滞する時期があったことから、継続して市民の愛郷心を醸成する取組を実施する必要があります。
- 若年層の県外流出が続く中、若者の定住や将来に向けたUターンを促進するため、 愛着や誇りを持てるような取組を実施する必要があります。
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