腸管出血性大腸菌感染症(O-157など)
広報ID1006618 更新日 令和6年11月27日 印刷
病原体 | 腸管出血性大腸菌(O157,O26,O111などが比較的多い) |
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症状 | 激しい腹痛、頻回の水様便、血便、嘔吐。発熱は軽度で、多くは37 ℃台。 |
感染経路 | 経口感染:汚染された食物などを食べることで腸管感染する 接触感染:病原体が付着した手が口に触れることで体内に入り腸管感染する |
陽性者から他の人への感染 | する |
予防方法 | 食事前、トイレ後などに石けんと流水でよく手を洗う。 生野菜はよく洗う。生肉の摂取は避け、十分に加熱する。 焼肉は生肉に触れたトングと食べる箸を使い分ける。 |
感染症法に基づき「3類感染症:全数把握義務」に定められています。
腸管出血性大腸菌感染症の詳細
大腸菌は、家畜や人の腸内にも存在します。このうちいくつかのものは、人に下痢などを起こす病原性大腸菌と呼ばれています。
主な特徴は次のとおりです。
- 強い感染性:非常に少ない菌数で感染します。
乳幼児や高齢者などが感染しやすく、家族間感染や施設内での集団発生が見られることもあります。 - 強い毒性:腸管出血性大腸菌は、ベロ毒素が悪さをすると、腸からの出血や重い合併症を引き起こすことがあります
- 長い潜伏期間:3日~8日
潜伏期間が比較的長いため、感染源の特定が難しくなったり、感染が拡大する危険があります。
原因と感染経路
原因
「腸管出血性大腸菌」と呼ばれるものは、出血を伴う腸炎や合併症を引き起こすベロ毒素を作ります。代表的なO-157の他に、O-26、O-111などたくさんの種類があります。
感染経路
汚染された食品などを食べることによって、病原体が体内に入ります。腸管出血性大腸菌は酸に強く、胃酸でも死滅しないため腸管感染が起きます。
ほかに、感染者のふん便や嘔吐物にも病原体が含まれているので、処理をした人にも、病原体付着した手が口に触れることで感染することがあります。(接触感染)
潜伏期間と症状
潜伏期間
3日~8日(最長13日)
症状
- 腹痛、水様性下痢、血便(真っ赤な血)、発熱、嘔吐など
- 溶血性尿毒症症候群(HUS)、脳症、血小板減少性紫斑病などの合併症による症状
次の症状が見られた場合は早めに受診しましょう。
- おしっこが出なくなる
- 嘔吐、食欲不振
- すぐ眠くなる、元気がない
- けいれんを起こす
予防方法
動物や人の便からの感染を防ぐ
食事の前、調理前、トイレやオムツ交換の後、動物に触った後、農作業の後などには、石けんと流水でよく手を洗いましょう。
食べ物からの感染を防ぐ
- 生野菜はよく洗い、清潔な調理器具で調理しましょう
- 同じ調理器具で肉と野菜(サラダ)は調理しないようにしましょう
- 生肉を食べるのはできるだけ控えましょう(中心温度が75度で1分以上の加熱が有効です)
- 焼肉などの時は生肉用のトングと食べるための箸を使い分けましょう
感染した場合の注意点
- 便で汚れたものは、消毒薬(次亜塩素酸ナトリウムまたは塩素系漂白剤)で十分消毒しましょう。
- 入浴は、家族の中で最後にするか、シャワーですませましょう。
- 手拭きタオルや入浴用タオルは共有しないようにしましょう。
- プール活動は控えましょう(特に消毒薬を使わない家庭用小型プールは要注意)。
治療方法
下痢や嘔吐に対して水分補給などの対症療法を中心に、医師の判断で抗菌薬を使用することもあります。
学校保健安全法における取り扱い
学校保健安全法では第三種病原体です。出席停止の指示が出る場合がありますので、学校へ相談しましょう。
医療機関のみなさまへ
感染症法に基づき、診断した医師は、直ちに保健所への届出をお願いします。
届出の際は、あわせて盛岡市保健所(019-603-8244)への連絡もお願いします。
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このページに関するお問い合わせ
保健所 指導予防課 感染症対策担当
〒020-0884 盛岡市神明町3-29 盛岡市保健所6階
電話番号:019-603-8244 ファクス番号:019-654-5665
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