ウイルス性肝炎(B型、C型)
広報ID1006617 更新日 令和6年11月27日 印刷
感染症名 | B型肝炎 | C型肝炎 |
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病原体 | B型肝炎ウイルス(HBV) |
C型肝炎ウイルス(HCV) |
症状 |
無症状で経過することがある (急性肝炎の場合)全身倦怠感、食欲不振、悪心、嘔吐、褐色尿、黄疸など |
無症状で経過することが多い (急性肝炎の場合)全身倦怠感、食欲不振、悪心、嘔吐、褐色尿、黄疸など |
感染経路 | 血液や体液を介して感染する(性行為含む)、母子感染 | 血液感染、母子感染 |
陽性者から他の人への感染 | する | する |
予防方法 |
B型肝炎ワクチンの接種 性行為のときにコンドームを正しく使用する 他人の血液に直接触らないようにする |
他人の血液に直接触らないようにする |
B型肝炎及びC型肝炎は、感染症法に基づき「5類感染症:全数把握義務」に定められています。
ウイルス性肝炎の詳細
肝炎にはA型からE型まであります。B型肝炎ウイルスとC型肝炎ウイルスによる肝炎は、血液や体液から感染し、かつ慢性化しやすいことが特徴です。
肝炎ウイルスに感染しても自覚症状がないことが多いことから、慢性肝炎に進行してから気づくことがあります。
肝炎ウイルスに感染していても、適切な健康管理・治療で、肝炎から肝硬変や肝がんに悪化するのを予防することが可能です。
肝炎ウイルスに感染しているかどうかは採血検査で分かります。早期発見すれば根治も可能です。これまで検査を受けたことのない方は、特に症状がない場合でも一度検査を受けておくことをお勧めします。
原因と感染経路
ウイルス性肝炎とは、肝炎ウイルスの感染によって引き起こされる肝臓の炎症です。肝炎になると、肝臓の細胞が壊れて肝臓の機能が失われ、進行すると慢性肝炎、さらに肝硬変や肝がんに至ることもあります。主な感染経路は肝炎によって多少異なります。
B型肝炎
血液、体液、唾液を介した感染
B型肝炎ウイルスは健常な皮膚を通過して感染することはありません。しかし口や膣の粘膜に付着すると感染が起きます。そのため、傷のある皮膚に血液などが触れたり、性行為を通じて感染します。
感染する前に、ワクチン接種によりHBs 抗体を有していた場合は B 型肝炎ウイルスに感染しません。
母子感染
母親が感染している場合、出産時に赤ちゃんに感染が起きます。
C型肝炎
血液を介した感染
注射器の回し打ち、入れ墨、消毒が十分ではない器具を用いたピアスの穴開けなどで感染することが考えられます。
感染した人の血液に直接触れることが無ければ、家庭や集団生活で感染することはほとんどありません。握手や抱擁、食器の共用や入浴での感染はありません。
C型肝炎の場合、性行為による感染や母子感染で感染する割合は低いといわれています。
潜伏期間と症状
B型肝炎
潜伏期間
2か月~6か月(平均では3か月)
症状
感染しても無症状で経過することもありますが、急性肝炎を起こし倦怠感、食欲低下、嘔吐、黄疸など症状がでることもあります。
その後、多くの人はB型肝炎ウイルスの活動が抑えられた状態となり無症候性キャリアになります。しかし、無症候性キャリアの一部の人は、慢性肝炎や肝硬変、肝がんに進行します。
C型肝炎
潜伏期間
2週間~6か月
症状
感染しても多くの人が無症状で経過します。急性肝炎の場合は倦怠感や食欲不振、悪心、嘔吐、褐色尿、黄疸などの症状がでます。
治療しない場合は、慢性肝炎に進行したり、肝硬変や肝がんになったり重症化します。
予防方法
B型肝炎
ワクチン接種があります。
性行為のときはコンドームを正しく使用し、不特定多数との行為を避けましょう。
海外渡航される人は、事故などで輸血や手術を受ける事態に遭遇する可能性のある場合はワクチン接種をおすすめします。
医療従事者は、針刺し事故に気をつけましょう。
C型肝炎
有効なワクチンはありません。
不衛生な環境でのピアスや入れ墨、鍼は避けましょう。
海外渡航される人は、衛生的に安心できる医療機関を確認しておきましょう。
治療方法
B型肝炎
肝機能が悪くなったり、慢性肝炎に進行したりするとインターフェロンや核酸アナログ製剤などで治療をします。
治療により肝硬変や肝がんに進行することを抑制します。
C型肝炎
肝機能が悪くなったり、慢性肝炎に進行したりするとインターフェロンやC型肝炎治療薬(飲み薬)で治療をします。
現在はインターフェロンより治療薬で治療することが多くなりました。C型肝炎治療薬は、継続的な治療は必要ですがウイルスを完全に排除できるといわれています。
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