風しん
広報ID1006608 更新日 令和6年11月27日 印刷
病原体 | 風しんウイルス |
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症状 | 発熱、発疹、リンパ節の腫脹 |
感染経路 | 飛沫感染 |
陽性者から他の人への感染 | する |
予防方法 | 予防接種 |
感染症法に基づき「5類感染症:全数把握義務」に定められています。
風しんの詳細
2018年7月頃から関東地方を中心に風しん患者が大幅に増加しており、特に30歳代から40歳代の男性の患者が多くなっています。
また、30歳から50歳代の男性においては、風しんの抗体価が低い方が2割程度存在する事がわかっています。
妊娠中(特に妊娠20週頃まで)の女性が風しんにかかると、胎児が風しんウイルスに感染し、難聴や心疾患、白内障や緑内障などの障害(先天性風しん症候群)が起こる可能性があります。
風しんは予防接種で予防可能な感染症です。母子健康手帳等でご自身の予防接種歴等を確認し、必要な方は積極的にワクチンの接種についてご検討をお願いします。
また、お子さんの麻しん風しんの混合ワクチン(定期予防接種)についても、忘れずに接種してください。
盛岡市では、妊娠を希望する女性、又は風しんの抗体価が低いことが判明している妊婦の配偶者等に対して風しん抗体検査を無料で実施しています。助成対象には条件がありますので、「盛岡市風しん抗体検査受診者様へ」をご確認ください。
原因と感染経路
風しんにかかっている人の鼻や喉の分泌液中の風しんウイルスが、周囲の人の鼻や口に入ることで感染します(飛沫感染)。
潜伏期間と症状
風しんの主な症状は、発疹、リンパ節の腫れ、発熱の3つです。リンパ節の腫れは発疹出現の数日前から始まり、3週間から6週間続きます。また、小さな紅色のやや盛り上がった形の発疹が顔や耳の後ろから出始め、首、体、手足へと広がり、約3日で消失します。発熱は、38度から39度で同様に3日間程度続きます。
感染しても症状が現れない人や症状が軽くて気づかない場合もありますが、成人では、子どもに比べて症状がひどくまた長く続くことがあります。 発疹出現の1週間前から出現後1週間後ぐらいまで感染性があるとされています。(感染力は麻しんや水痘ほどは強くありません。)
予防方法
風しんの感染を防ぐもっとも有効な方法は、ワクチンの予防接種です。
感染防止には、2回接種が大切と言われています。
風しんを含むワクチン(主に接種されているのは、麻しん風しん混合ワクチン)を1回接種した人に風しんウイルスに対する免疫ができる割合は95%、2回接種した人に免疫ができる割合は99%と考えられています。また、接種後年数の経過とともに、免疫が低下してきた人に対しては、追加のワクチンを受けることで免疫を増強させる効果もあります。
風しんを含むワクチンには、風しんワクチン、麻しん・風しん混合ワクチン(MRワクチン)があります。
子どもの場合は、1歳から2歳の間と小学校入学前1年間の2回、予防接種法に基づく定期接種を受けることができます。また、成人の場合も、これまで予防接種を受けたことのない場合は、男女を問わず予防接種を受けることをお勧めします。
ただし、妊娠中には、胎児への影響を考え、麻しんや風しんの予防接種を受けることはできませんので、妊娠前に接種を終えておきましょう。また、免疫を抑える薬を処方されている人や強いアレルギーの既往がある方など、基礎疾患がある人は接種前に主治医に相談しましょう。
予防接種とともに、手洗いやマスク着用等の咳エチケットについてもあわせて実施し、風しんを予防しましょう。
疑われる症状が出現した時
発疹、リンパ節の腫れ、発熱など風しんが疑われる症状が出た場合は、あらかじめ医療機関に連絡の上、早めに受診して、医師の診断を受けてください。
また、咳エチケットを徹底し、外出を避けるなど周囲の人に感染させないよう気をつけましょう。
学校保健安全法では、風しんは第2種の学校感染症に定められており、発疹が消失するまで出席停止とされています。また、風しんの流行状況によって学校医の判断により出席停止の指示が出る場合がありますので、学校に確認してください。
治療方法
風しんには特異的な治療方法はなく、対症療法が中心で、ときに見られる合併症として、脳炎、血小板減少性紫斑病などがあります。また、風しんでもっとも警戒すべき病気は「先天性風しん症候群」と言われています。
先天性風しん症候群
妊婦、特に妊娠初期の女性が風しんにかかると、胎児がウイルスに感染し、難聴、心疾患、白内障、精神や身体の発達の遅れなどの障がいをもった赤ちゃんが生まれてくる可能性があります。これらの障がいを先天性風しん症候群といいます。
生まれてくる生命を守るために、妊娠前までに予防接種を受けて風しんを予防することが大切です。
なぜ、大人の風しんが増えているのか?
~子どもの頃に予防接種を受けていない大人は、感染しやすい!~
生年月日など | ワクチンの接種状況 |
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昭和37年4月1日以前生まれの男女 | 定期接種が行われていませんでしたが、大半の人が自然に感染することで免疫があります。 |
昭和37年4月2日~昭和54年4月1日以前生まれの男性 | 中学生の時に女性のみを対象として、学校で集団接種が行われていたため、自然に風しんに感染する機会が減少しましたが、男性は定期接種制度が行われていないので、風しんの免疫がない人が多い世代です。 |
昭和54年4月2日~昭和62年10月1日生まれの男女 | 男女とも中学生の時に予防接種を受ける対象となっていましたが、中学生の時に個別に医療機関で予防接種を受かる制度であったため、接種率が低く、風しんの免疫が無い人が多い世代です。 |
昭和62年10月2日~平成2年4月1日生まれの男女 | 男女とも幼児のときに予防接種を受ける対象となり接種率は比較的高いのでですが、自然に風しんに感染する機会がさらに減少したため、接種を受けていない人には風しんの免疫が無い人が比較的多い世代です。 |
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このページに関するお問い合わせ
保健所 指導予防課 感染症対策担当
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