梅毒
広報ID1049426 更新日 令和6年11月27日 印刷
病原体 | 梅毒トレポネーマ(Toreponema pallidum) |
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症状 |
性器や肛門・口にしこりができる、発疹が出る ※病期により症状は異なり、無症状のこともある |
感染経路 | 性的接触、胎盤や血液を介しての感染 |
陽性者から他の人への感染 | する |
予防方法 | コンドームの正しい着用、不特定多数との性的接触を避ける |
感染症法に基づき「5類感染症:全数把握義務」に定められています。
性感染症の詳細
原因と感染経路
原因
梅毒トレポネーマという細菌により引き起こされる感染症。主に性行為により、口や性器などの粘膜や皮膚の小さな傷から感染する。
感染経路
感染者との性行為で感染する。膣性交の他、オーラルセックス(口腔性交)やアナルセックス(肛門性交)でも感染する。妊娠中に梅毒に感染すると胎盤を通じて胎児にも感染することがある。
潜伏期間と症状
潜伏期間
感染可能機会から約3週間前後(症状が出るまでの期間には個人差がある)
症状
第1期(感染後3週間~)
口や肛門、性器など感染した部位に3mm~3cm大のしこりやただれが出現します。股関節のリンパ節腫脹を伴うこともある。しこりに痛みや痒みはなく、約1カ月で自然に消失します。
第2期(感染後3カ月~)
第1期で出現したしこりやただれが消失した後、手のひら・足の裏・体全体に小さな赤い発疹(バラ疹)ができたり、脱毛やいぼが現れる人もいます。発疹は様々な形態を取り、梅毒によるものとは気づかれにくく、発疹が出ても約半年以内に痕を残さずに消えます。
第3期(感染後3年~)
症状が消失し、体調が良い時期が続くが、気づかないうちに徐々に全身で炎症が進行し、ゴム腫と呼ばれるゴム様のできものが皮膚や筋肉・骨に出現し周囲の組織を破壊したり、脳・心臓・血管・脊髄などに病変ができることがあります。
潜伏梅毒
症状が無いまま何年も経過しますが、感染力もあり、病期も進行していきます。
梅毒は感染しても自覚症状が出ない人もいるため、検査をしないと感染しているかどうかは分かりません。また、一度感染して治療しても、何度も感染を繰り返すこともあります。気になることがある場合は、検査を受けましょう!
予防方法
コンドームを正しく着用しましょう!
避妊と感染予防の両方に効果があるのはコンドームだけです。また、コンドームは相手の性器と接触する前につけないと感染する可能性があります。オーラルセックスやアナルセックスのときにもコンドームをつけましょう。オーラルセックスのときは、女性器にはラップなどを使いましょう。※ピルやペッサリーなどの避妊法は、感染予防には効果がありません。
コンドームの正しい使い方
- コンドームの使用期限を確認し、期限内のものをしようする
- コンドームを傷つけないようにしながら袋から取り出す
- 裏表を確認し、先端の精液溜まりを爪を立てずに軽くつまみ、空気を抜く
- 勃起したペニスの皮膚を根本にたぐり寄せる
- 精液溜まりの空気を抜いたままコンドームを亀頭においてから、根本近くまでかぶせる
- かぶせた部分を亀頭のほうに寄せて、根本であまっている皮膚を張らせる
- 根本の張った皮膚に密着させながら、コンドームを根本までかぶせる
- 射精後はペニスが小さくなる前に抜き、ティッシュなどに包んできちんと捨てる
- コンドームの保管は、ポケットや財布などの熱や摩擦の多いところを避ける
不特定多数との性行為を避ける
不特定多数の相手との性行為は、感染のリスクを高めます。感染をしていない、信頼できる特定のパートナーとのみ性行為を行うようにすると安全です。性風俗産業に従事している方々は、定期的に検査を受けることも大切です。
検査・治療について
性感染症検査について
性感染症の検査は、各保健所や医療機関で行っています。気になる症状がある場合は、医療機関(性病科、皮膚科、男性は泌尿器科、女性は婦人科)を受診しましょう。盛岡市保健所でもHIVの他、性感染症(梅毒、性器クラミジア・淋菌)の検査を無料・匿名で実施しております。症状がなくても心配なことや不安なことがある場合、自分や大切なパートナーのためにも、迷わず検査を受けましょう。
性感染症の治療について
- ほとんどの性感染症は内服薬で治療します。症状が落ち着いたからといって内服を途中でやめたりせず、主治医の指示のもと薬をきちんと最後まで飲み続けることが大切です。
- 医師が安全と判断するまで、性行為など感染拡大につながる行為は控えましょう。
検査・治療はパートナーと一緒にしましょう!
性感染症は、一度治っても再び感染する可能性がある病気です。自分だけが治療しても、パートナーから再感染したり、その逆もあり得るため、パートナーも完全に治療することが必要です。『恥ずかしい』『相手に言いにくい』と感じ、悩む気持ちもあると思いますが、お互いの健康のために思い切ってパートナーに話をすることが大切です。
今注目の性感染症「梅毒」
早期検査、早期発見、早期治療がとても重要です。
梅毒は、早期の抗菌薬治療で完治が可能です。感染していることが判明した場合は、周囲で感染の可能性がある人(パートナーなど)も検査を受け、必要に応じて治療を行いましょう。
全国的に、梅毒患者が増加しています!
全国的に梅毒患者の増加がみられており、令和4年は過去最多を更新しました。岩手県内でみても、梅毒患者の報告は年間0~3名程度でしたが、平成29年以降年々増加し令和4年には42名となりました。男女の異性間性交渉での感染が増加している他、性風俗店利用者での梅毒の報告数が増加しており、女性では20代、男性では20~40代の患者が多いです。
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このページに関するお問い合わせ
保健所 指導予防課 感染症対策担当
〒020-0884 盛岡市神明町3-29 盛岡市保健所6階
電話番号:019-603-8244 ファクス番号:019-654-5665
保健所 指導予防課へのお問い合わせは専用フォームをご利用ください。