盛岡市地域おこし協力隊活動報告(令和7年12月・赤坂隊員)
広報ID1055209 更新日 令和7年12月18日 印刷
みなさんこんにちは。盛岡という星でBASE STATION※1を拠点に活動している赤坂桂です。私は、将来的に盛岡市の関係人口となりうる若者たちのシビックプライド醸成を目指して、高校生等の探究活動※2支援を通じて若者と地域との接点創出に取り組んでいます。主なアプローチとして、現在探究活動を促進するプログラムの企画・運営や、BASE STATIONを利用する高校生の取り組みの伴走支援をおこなっています。
今回は事例のひとつとして、プロジェクト立ち上げ当初から継続してサポートしている高校生団体「オルカ」についてご紹介します。異年齢交流による地域活性化を目的として、高校生と子どもたちが一緒におりがみをつくるイベント「おりがみでつくろう」を定期的に開催しています。10月13日には、盛岡市子ども未来部子育てあんしん課と連携し、「おりがみでつくろう×盛岡市保育士カフェ」を開催しました。

今回の企画は、子育てあんしん課のご担当者の方から、「盛岡市保育士カフェ」の取り組みに高校生の力を貸してほしいというご相談をいただいたことをきっかけに動き出しました。「盛岡市保育士カフェ」は、保育士を増やすことを目的に、保育士資格を持っているが今は保育士として働いていないいわゆる潜在保育士などの情報交換の機会として、子育てあんしん課が企画・運営している交流会です。今回、“潜在保育士のみならず、保育に関心がある生徒・学生にも関わる層を広げたい”ということでお声がけいただきました。そのタイミングで、オルカのみなさんからも「保育に関する知見を持った方とつながりたい」というニーズをお聞きしていたので、共催企画をおこなうことの相乗効果を狙って、両者をおつなぎしました。

写真は8月に行った初めてのミーティングの様子です。オルカがこれまでに開催してきたイベントのチラシをお見せして、当日のイメージを膨らませながら、具体的なスケジュールやイベントの構成を話し合いました。オルカの代表を務めるのは代替わりによって新代表になったばかりの2年生でしたが、中心メンバーとして3回ものイベント運営に1から携わってきた経験をもとに「(参加対象外である)3歳未満のきょうだいが遊べるスペースを用意したい」など、積極的に提案する様子が見られ、心強さを感じました。
イベントを周知するチラシは、これまでの活動の経験を活かしてオルカで作成することになりました。以前作成したチラシと比べて記載する情報量が多く、レイアウトに苦戦した場面もありましたが、私も“見る人の視線の動きを意識する”“字の大きさにメリハリをつけて効果的に目立たせる”などのアドバイスをしながら、情報の伝わりやすさを重視したチラシを完成させました。イベントのご案内は子育てあんしん課からのご提案により、広報もりおか(令和7年10月1日号、10ページ)や盛岡市公式LINEでも発信していただきました。

イベントに向けてメールでもやりとりを重ねていく中、開催の1週間前には実際の会場となるBASE STATIONの学びの場で再度ミーティングをおこないました。当日もサポートしてくださる保育士の先生方と一緒におりがみの折り方を確認したり、参加される方の動線を想定したりしながら準備を万全にしていきました。

迎えた当日は、事前申込み数の2倍以上に上る、17組46名の参加者が来場しました。事前のシミュレーションから変更が生じたことで、戸惑う場面もありましたが、私自身も高校生のみなさんにお声がけしながら、会場のレイアウトや進行スケジュールを臨機応変に変更し、なんとか第1部をスタートさせることができました。いざおりがみを折り始めると、子どもたちも集中して高校生の「先生」たちに注目しながら、順調に作品をつくっていきます。子育てあんしん課のみなさんと連携して開催したことにより、保育士の先生方のさりげない見守りの目があることで、ご家族のさらなる安心感につながっているようにも見えました。


第2部は「盛岡市保育士カフェ」。潜在保育士の方と現役保育士、そしてオルカの高校生という顔ぶれで、保育の仕事の現状を見つめなおしたり、保育士として働く楽しさについて情報交換をしました。今回初めて高校生が参加したことで、“保育士という職を選ぶこと”というこれまでの「保育士カフェ」にはなかった話題が展開されました。オルカのメンバーは日々の活動で気になっていたことを積極的に質問したり、普段聞くことのできない現場の声をお聞きする機会になり、今後の活動に向けて新たな知識を得ることができたようです。

このプロジェクトは、オルカと子育てあんしん課のみなさんの両者にとって、お互いに新たな出会いや広がりを生み出す試みとなりました。私自身としても、BASE STATIONでこれまでサポートしてきた高校生の活動が新たな取り組みへと発展し、それぞれの課題解決につながったことは、高校生が地域と連携して探究活動をすることの可能性を再認識する機会になりました。このような挑戦のきっかけを提供すべく、時に高校生のみなさんの背中を押しながら、一緒に共創に取り組む社会人の方々との関係構築をサポートしましたが、実際に長らく支援してきた生徒がプロジェクトの中心に立って堂々と牽引していく姿は、高校生にしか持ちえない求心力を感じます。これからも、高校生のそばに立って活動に伴走しながら地域との関わりをもたらすことで、生徒にとっても、地域にとってもポジティブな効果が得られるように、私自身も学びながら引き続き活動していきたいと思います。
※1…東京圏等の若年層向けの情報発信などの取り組みを効果的に行うとともに、関係人口や地元の高校生などの若者と、地元の企業や団体が抱える地域課題に関わる解決の機会を創出するための官民連携による交流拠点として令和3年7月に市が設置。
※2…生徒自ら課題を設定し、関連する情報を収集・整理・分析しながら、周囲の人と協働して課題解決をめざしていく学習活動のこと。全国の高等学校で令和4年度から必修化
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