災害時の防災ハックを学ぼう!2019〜自衛隊が先生編〜
広報ID1027174 更新日 令和3年9月16日 印刷
特定非営利活動法人accommon(アコモン)の事業実施内容をお知らせします。
日時・場所
令和1年6月2日(日曜日) いわて県民情報交流センター(アイーナ)
内容
発達に心配があり地域の訓練に参加が難しい子どもであっても防災について学べるよう、ハードルを下げたり、配慮を加えたりして、体験学習の場を用意しました。また、地域の多くの方々に関わっていただき、ありのままの子ども達の姿を知っていただいた上で、子ども達の自助力を上げるためにお力添えいただきました。
子ども達への配慮や工夫の一つとして、体験学習会の行程を図や写真入りで掲示し、子ども達が見通しを持てるように、それによって不安を和らげて行動できるようにしました。また、防災学習を我が事として捉えやすいよう、防災手帳「ぼくのわたしの防災対策」を各自でアレンジしながら作成しました。継続して防災学習に取り組んでほしいことから、防災手帳には回を重ねるごとに内容を追加できるリングファイルを採用しました。
- ロープワーク
災害時に役立つロープワークを学ぶ(指導:自衛隊)。 - ポリ袋炊飯
節水・時短調理法であるポリ袋炊飯を行う(指導:防災ネット盛岡)。 - 身近なものを使って
被災時に食中毒や感染を防ぐために、衛生的に食事を摂ることを学ぶ。身近なもので工夫する方法を体験する。 (お椀にポリ袋をかけるコツ(指導:自衛隊)、チラシとポリ袋で作るスプーン(指導:盛岡市社会福祉協議会)) - じゃがりこポテトサラダ作り
身近な食材のアレンジを通して、被災時でも楽しく簡単に調理する方法を実践する。 - 配食体験
自衛隊式のクーラーボックスから味噌汁の配給を受け取る体験をする。被災時に配給の列に並ぶことが難しかったことが報告されているため、列に並ぶ練習も行う。 - 試食
ポリ袋で炊いたお米で握ったおにぎりと、自分で作ったポテトサラダ、配給で受け取った味噌汁を、自分で作ったスプーンを使って試食する。長期保存の非常食以外の選択肢としてのローリングストック法にも触れ、自分なら何を選択するか考える。 - イーバックチェア体験
指定救急避難所であるアイーナに常備されている階段避難車「イーバックチェア」について学習する。 - 防災資源ウォークラリー
アイーナ館内にある、災害時に役立つ物資や人(防災資源)を探すウォークラリーを行う。 - 非常用おやつ(代替食)の試食
長期保存できるおやつ(代替食)の試食をする。調理不要で手軽にエネルギーを補給できること、精神安定の効果があることにも触れ、おやつの備えの重要性を学ぶ。
参加者
- 会場で参加 大人7名、子ども6名
- 一部会場で参加、途中から自宅での体験に切り替え 大人3名、子ども5名
- 日程の都合により自宅での体験 子ども3名
- 欠席 大人2名、子ども2名
今回の成果と今後の課題
- 防災に携わる地域の多くの専門家の方々に加え、色々な立場のボランティアの方々に関わっていただくことができたため、様々な切り口から、内容の濃い防災体験学習を安全に実施することができた。講師の先生方やボランティアの方々は皆、リラックスした表情と笑顔で子ども達と丁寧に関わってくださり、そのことは、子ども達とその家族にとって、家族以外の人との関わりへ一歩を踏み出す勇気となったと考えらる。また、協力していただいた方々に、配慮が必要な子ども達の姿を知ってもらえたことも大きな成果である。次回の学習会にもぜひボランティアとして参加したいという声もあり、この良い関わり合いをさらに広げていきたい。
- 命を守るロープワーク、被災時に役立つ調理法や衛生の概念、自分に合った食の備えを考えること、防災資源の知識など、楽しい雰囲気の中で多くことを学ぶことができ、子ども達の自助力を着実に上げることができた。また、感覚過敏やパニック発作、不安の強度が非常に強いことからくる、列に並ぶことへの特有の困難さに対しても練習する機会を持つことができ、成功体験へと繋げることができた。
- 最後まで参加できた子もいましたが、参加しようと頑張っても会場に来ることができなかった子や、会場に来ても場所見知りや不安感の強さで中に入れなかった子、途中まで参加できたけれど、聴覚の過敏のために音に耐えられず、パニックになって帰宅せざるをえなかった子もいた。防災学習の大切さを理解しているからこそ、参加したくてもできない我が子の姿を目にして葛藤する保護者の姿もあった。開催時間の短縮や開始時間・参加人数の考慮、場所見知り・不安感への対策、防災というテーマへのハードルの高さの解消、保護者へのケアなどについての検討が急務であると感じている。




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