盛岡市地域おこし協力隊活動報告(令和5年11月・山本(夏)隊員)

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広報ID1046389  更新日 令和5年11月17日 印刷 

 皆さんこんにちは。盛岡という星でBASE STATION(※1)を拠点に活動している山本夏翠です。高校生の探究活動(※2)支援を中心に、高校生と地域で活躍する専門家などとのマッチングや、探究活動を促進するプログラムの開催、そのほか学校等と連携して地域の魅力を学ぶためのプロジェクトを展開しています。将来的に関係人口となりうる、高校生や大学生の皆さんとのかかわりは、私自身が盛岡の新たな見方に気づかされることも多く、どうしたら地域により興味を持ってもらえるのか、効果的な方法を考えながら、テーマやゲスト、ワークショップの内容などを企画・運営しています。

 今回は事例のひとつとして、前期から継続的な取り組みを実施している盛岡大学とのプロジェクトについてご紹介します。

※1・・・東京圏等の若年層向けの情報発信などの取り組みを効果的に行うとともに、関係人口や地元の高校生などの若者と、地元の企業や団体が抱える地域課題に関わる解決の機会を創出するための官民連携による交流拠点として令和3年7月に市が設置。

※2・・・生徒自らが課題を設定し、解決に向けて情報を収集・整理・分析しながら周囲の人と意見交換・協働しながら進めていく学習活動のこと。

盛岡大学とのプロジェクト

 盛岡大学英語文化学科の皆さんには、前期・後期に渡る基礎ゼミナールの授業のなかで複数回のプログラムを実施していただいており、今年度は、学生の視点から盛岡の魅力を伝えるツアーを企画するプロジェクト、題して、「盛岡大学×盛岡市 MORIOKA Trek Tour」に取り組んでもらっています。私は、盛岡市の魅力を再認識する機会になるよう、インプットからアウトプットまでを伴走しています。

 

SESSION1 キーノートトーク in 盛岡大学(6/29)

 ツアーを企画するうえで、盛岡の魅力を伝えるさまざまな活動を展開している【株式会社東家 専務取締役 高橋大さん】にゲストとしてお話をいただきました。高橋さんから見る盛岡について、ご自身のプロジェクトとの関連性や、活動に取り組むうえでのモチベーション、ニューヨークタイムズ紙に掲載されたことによる海外の方への魅力発信などについて、ざっくばらんにお話しいただきました。

 食や映画、馬、台湾…などなど、一見異なる分野に取り組んでいるように感じる高橋さんの活動ですが、お話を伺うと、すべて関連性があることが分かります。高橋さんが学生に向けて伝えてくださったのは「自分を中心とした同心円から考えてみよう」ということ。自分がどうしたいか、そのためにどんな街にしたいかという視点で街をとらえてみると、普段なにげなく過ごしている街の様子がぐっと自分ごとに近づくかもしれません。高橋さんのメッセージに、学生の皆さんは納得している様子でした。

SESSION1 キーノートトーク in 盛岡大学(6/29)写真2

SESSION2 現地フィールドワーク in 盛岡という星でBASE STATION(7/15)

 高橋さんのお話を通じて、盛岡に対する思いや考えを奮い立たせていただいたところで、後期に予定している発表会に向けて、自分なりの視点、自分なりのエッセンスを加えながらツアーを考えていただく、という流れで進めていきます。よりツアーのイメージを膨らませていただくために設けたプログラムが、現地フィールドワークです。

 この日は、BASE STATIONを中心に活動している「もりほしもりけん部」のメンバーで、盛岡もの識り検定に合格した「もりおかコンシェルジュ」の皆さんにご協力いただき、学生たちが事前に考えてきたツアーテーマに基づいてアドバイスをいただきました。

 盛岡市外出身の学生さんはもちろん、ずっと盛岡にいたけど知らなかった!と、もりけん部の方々の豊富な知識量や、盛岡の新たな一面に驚く学生さんもいらっしゃいました。

 1から自分でツアーを考えるプログラムだからこそ、取り組む皆さん自身が感じた生の驚きやお気に入りのポイントを盛り込んで、街の魅力を再認識していただくのが今回の講座の目的です。それに加えて、ここで考えたツアーを発信することで、外部の方に盛岡の魅力を知っていただく機会にもなります。身の回りにいる家族や友達だけでなく、自分より盛岡に詳しい方々のちょっと異なる視点で教えてもらった盛岡の楽しみ方が、皆さんの新たな発見やアイデアにつながったことだと思います。

SESSION2 現地フィールドワーク in 盛岡という星でBASE STATION(7/15)写真

SESSION3 企画審査会 in盛岡大学(10/24、31)

 もりけん部のアドバイスを参考に、夏休み期間で実際に盛岡市内をめぐり、それぞれのテーマやペルソナに合わせてツアー企画を練った学生の皆さん。10月には企画の審査会を実施しました。「カフェ」や「建築」、「文化」、「パワースポット」など、テーマはさまざまです。学生の皆さんにとって海外の方にも訪れてほしいと思うスポットはここなのか!と私自身も勉強になりました。動画を作ってツアールートをわかりやすく表現したり、実際にツアーガイドをイメージした口調でプレゼンテーションをしてみたりと、伝え方にも工夫が見られました。

 プレゼンテーションのなかで、ある学生さんがお話していた「ネットで見て終わりではなく実際に市内を自分の足で訪れる機会になり、五感で盛岡を感じることができた」という言葉が印象的で、行き慣れた場所だけでなく、自分たちで設定したテーマに沿いながらいつもとは違った目線で盛岡を訪れ触れてみることが新鮮な体験になったのではないかと思います。

 見方を変えればひと味もふた味も違った楽しみ方ができる盛岡を、引き続き角度を変えて楽しんでいただきたいです。

SESSION3 企画審査会 in盛岡大学(10/24、31)写真

 企画審査会を経て高評価を得た上位チームの皆さんには、盛岡という星でBASE STATIONで企画の発表をしていただきます。発表会は11月下旬を予定しています。

 審査会で挙がった「より主観的な目線を加えること」「より裏付けのある説明を加えること」といったアドバイスを踏まえ、一層オリジナリティのある発表に仕上げていただきたいと思います。

 後期になり、高校生・大学生の皆さんが展開するプロジェクトも少しずつまとめの時期に差し掛かっています。皆さんが活動を通して学び得た知識や、課題解決のためにトライした経験が、より意味のある形で昇華することができるよう、今後はアウトプットできる場を設け、若者の視点から考えた盛岡の魅力や現状への取り組みをより広く周知していきたいです。

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市長公室 企画調整課
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