景観重要建造物 円光寺本堂
広報ID1009394 更新日 令和5年4月11日 印刷
本堂の現状外観は梁間(はりま)7間、桁行(けたゆき)9間、入母屋銅版葺(1892年改修)の屋根、妻側に正面向拝(ごはい)を持つ。妻側の正面は寺院本堂として珍しいが浄土諸宗の外陣重視の慣例から前後に長い平面となる関係で妻入となったと考える。平入形式に比べ大屋根の威圧感がなく、形も安定し正面の夫婦(めおと)かつらと相まって優れた正面性を持つ外観である。
屋根の反り(そり)はあまり強くなく、向拝部分でのかすかな起りが変化を与えている。妻飾りは木連(きづれ)格子で破風(はふ)には飾りはなく、若葉紋鰭(ひれ)付の蕪懸魚(かぶらげぎょ)をつけ木製六葉(ろくよう)をうつ。これらの飾りは近世以後の様式の原形を保つ簡潔なものだが、棟端の鳥衾(とりぶすま)と鰭付花瓦と共に妻側を華やかにしている。
垂木は疎ら(まばら)の平行。軒先二段(飛えん垂木一段)。向拝は1間で堂壁と海老虹梁(えびこうりょう)で継ぎ、面取角柱で支える。向拝の彫装飾は内部と同じだが、梁セイは小さく彫は浅い。柱元の風蝕は約5から6ミリ程度。外壁は内法貫(うちのりぬき)より下部は最近改修され原形を止めない。内法貫より軒までは、柱間は土壁で柱頭(ちゅうとう)は舟肘木で桁を受けるなど、ほぼ原形と思われる。
基壇は最近改修されコンクリート。正面側は御影石で化粧。この基壇は4周のみで床下は独立基礎束立て、内陣下は基壇を設けている。
概要
名称
円光寺本堂
所有者
圓光寺
所在地
盛岡市南大通三丁目11番49号
構造形式
入母屋造木造平屋建
建築年代
元禄年中(円光寺財産記目による)
面積延長
293平方メートル
用途
寺院
建築依頼主
不詳
外観材質
屋根:銅板葺、壁:土壁一部板張
設計者
不詳
施工者
不詳
事業費
不詳
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