景観重要建造物 武田邸
広報ID1009398 更新日 令和6年6月12日 印刷
敷地が長田町の表通りから離れており、更に塀と敷地内の樹木で建築物が隠れているために、あまり人目につかない住宅である。
入口は表門と常用門の二つがあり、表門の塀は腰を簓子(ささらご)下見、壁を漆喰仕上げ、屋根は赤瓦をのせている。門は本柱の裏に控柱を持つ切妻赤瓦屋根の棟門の形式のものである。
住宅は木造2階建、入母屋造りで竣工が1950年となっているが、建物の型式、材料、施工技術は戦前のもので一見大正、昭和初期の建物と見られる風格を持った建物である。
屋根は赤瓦と銅板葺きの二段屋根で1階の落雪の多い部分の屋根は銅板葺きのみとなっているが、雪止め、雨樋とも高度な銅板細工で現在その緑青が美しい雰囲気をつくっている。
外壁はヒバと杉の堅羽目板張りで上部に漆喰塗り込め壁となっている。建具が全て木製であるが庇(ひさし)が深いこと、材料が良いこと、保守管理の良いことなどでよく保存されており、約600坪の廻遊式庭園とよく調和している。
内部は青森ヒバを主に材料を吟味し、庭に面して広線をとり、ゆとりのある間取りで生活の場というよりは接客用の建物の感が深い。
建築物としては竣工後40年程度の古いものではないが、敷地面積が約800坪、建物延床面積が404.72平方メートル、庭園が約600坪と現代の一般住宅に比べて規模が大きく、施行技術の精度の高いことなどから昭和初期の盛岡市の代表的な住宅と云える。
概要
名称
武田邸
所有者
盛岡市
所在地
盛岡市長田町19番1号
構造形式
木造2階建入母屋造瓦葺
建築年代
1950年
面積延長
404.72平方メートル(延床面積)
用途
居宅
建築依頼主
武田好章
外観材質
外壁:ヒバ・杉堅羽目張、漆喰塗
設計者
不詳
施工者
不詳
事業費
不詳
パンフレット
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