取材日記:令和4年3月

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広報ID1039117  更新日 令和4年3月1日 印刷 

広報もりおか3月1日号特集関連記事

 広報もりおか3月1日号の特集は「盛岡市中央卸売市場ってどんなトコ?」です。

 盛岡市中央卸売市場では、卸売業者が国内外の産地から仕入れた野菜や果物、魚介類などの生鮮食料品を仲卸業者へ販売し、仲卸業者が売買参加者や買出人に販売するという取引が行われています。毎日の食事に欠かせないこれらの食品は、市場を経由して小売店で販売されたり、飲食店で提供されたりして、消費者である私たちの元へ届きます。

 ここでは、紙面構成の都合により掲載できなかったインタビュー内容や写真を紹介します。広報もりおかと併せてご覧ください。

市場内

水産物部

盛岡水産株式会社 白澤 徹 専務取締役

 卸売業者・盛岡水産株式会社の白澤 徹(しらさわ とおる)専務取締役。

 水産物部では朝6時から取引が行われており、卸売業者は国内外の産地から魚介類を集めて、仲卸業者などに販売しています。

 40年ほど前、白澤さんが働き始めた当初は、取り扱っていた品数は現在よりはるかに少なく、今では当たり前にあるネギトロやサワラ、フグなども入ってきていなかったといいます。売れるか分からないという不安もある中で、さまざまな種類の魚介類を国内外から集めたり、取り扱い先へ何度も電話をして仕入れにこぎつけたりしながら販売し、それらが好評だったときがすごく嬉しかったとのこと。

 「私自身魚が好きで、勤めているうちにさらに魚が好きになりました。皆さんにも魚をもっと食べてもらって、好きになってもらいたいです。」と、食べてもらいたい魚介類を各地から集めて販売していると話します。

 白澤さんが何より大切にしているのは「新鮮さ」。売り場をシートシャッターで常に15度以下に保ち、マイナス25度冷凍庫や活魚槽などで管理して、安心・安全な魚介類を届けています。

白澤専務取締役
白澤 徹 専務取締役

水産荷受場
前日の午後から当日の未明にかけて
続々と荷物が届きます
フォークリフト
場内ではフォークリフトが大活躍。
食品に排気ガスがかからないよう、
約95%が電動です。
新鮮な魚
市場内には新鮮な魚が並びます

新鮮な魚


新鮮な魚

卸売場

株式会社丸一魚類 瀬川 愛人 専務取締役

 仲卸業者・株式会社丸一魚類の瀬川 愛人(せがわ あいと)専務取締役。

 仲卸業者は確かな目利きで卸売業者から食品を仕入れ、スーパーや小売店、飲食店などへ販売します。鮮度による商品価値の変動が大きい上、自然条件によって生産量が左右される生鮮食料品の適正価格を見極めてせり落とし、取引先へ効率的に分配することは仲卸業者の役割です。

 他市場とも比べられる中で、自社で取り扱う食品を購入してもらうために、卸売業者から仕入れた食品をそれぞれの量販店や小売店に合わせて、量や規格を工夫して販売することを心掛けているとのこと。

 「魚には骨があり手間がかかりますが、青魚のイワシやサバ、サンマなど、調理次第では骨ごと食べられるものもあります。魚の食べ方にチャレンジしてもらい、もっと皆さんにおいしく食べてほしいです。」と瀬川さん。長年の取引で培ったプロの目利きで、より安く、質のいい魚を見つけて、おいしい食品を届けています。

瀬川専務取締役
瀬川 愛人 専務取締役

卸売場
卸売業者が仕入れた食品の
品質や鮮度をプロの目で見極めます

卸売場


仲卸売場

仲卸売場

青果部

丸モ盛岡中央青果株式会社 新沼 辰彦 専務取締役

 卸売業者・丸モ盛岡中央青果株式会社の新沼 辰彦(にいぬま たつひこ)専務取締役。

 青果部の卸売場には、色とりどりの野菜や果物がたくさん並び、朝6時45分から取引が行われています。10月に行われたマツタケのせり売りには、消費者に秋の味覚を堪能してもらおうと、多くの仲卸業者などが参加していました。

 安心・安全な食品を届けるため、産地とやり取りをしながら、農薬の量などを管理しているとのこと。体に害がない微量な農薬が検出された場合でも、店からすぐに回収するなどで管理を徹底しているといいます。

 東日本大震災の発災直後は、電気やガスが止まっている中で避難所へ向かい、市場内にあったリンゴやバナナなどを消費者へ届けました。有事の際に何ができるかを考える出来事で、強く使命感を持つきっかけになったと話します。

 地域の小売店などが減り、産地情報や野菜の魅力を直接消費者に伝える場が失われつつあることを懸念している新沼さん。「野菜をおいしく食べるための調理の工夫や食育の大切さなどを伝えることも私たちの役割。特に子どもたちにはもっと野菜を食べてもらいたいです。」と話していました。

新沼専務
新沼 辰彦 専務取締役

りんごせり
買い手に競争で値をつけてもらい、
一番高い値をつけた人に売る「せり売り」
りんごせり
仲卸業者・売買参加者は確かな目利きで
食品をせり落とします


卸売場
一年中安定して、適正な価格で食品を
購入できるのは市場のおかげです
マツタケ
旬の食品や県内で調達できない食品も
各地から調達しています

野菜

野菜

株式会社R2(Apple) 高橋 知克 代表取締役

 売買参加者・株式会社R2の高橋 知克(たかはし ともかつ)代表取締役。

 小売店を営んでおり、店舗では中央卸売市場から仕入れた野菜や果物を中心に販売しています。市場を経由する商品は残留農薬や放射線の検出など厳しいチェック体制のもとで出荷されており、安心してお客様に提供できるからとのこと。

 お客さんに喜んでもらえることを一番に心掛けている高橋さん。それがまた、高橋さんの原動力にもなっているとのこと。「要望に沿った商品を提供できるよう、長年の経験と目利きを生かしておいしい商品を仕入れています。今朝も、市場で新鮮な食品を仕入れてきましたよ。」と話してくれました。

 新型コロナウイルス感染症が流行してからは、外食を控える人が増えたため、家庭でもさまざまな野菜や果物を食べられるよう、豊富な品ぞろえを心掛けて販売しているとのことです。

高橋代表取締役
高橋 知克 代表取締役

仲卸売場
仲卸売場には、卸売業者から仕入れた食品が
素早く運び込まれます
仲卸売場
仲卸業者は、必要な量に小分けして
売買参加者や買出人に販売します

1月5日(水曜日):盛岡市中央卸売市場初市式

 盛岡市中央卸売市場の初市式と初競りが1月5日に行われました。

 青果部では、卸売業者の丸モ盛岡中央青果株式会社が毎年恒例の宝船の競りを実施。宝船は正月の縁起物とされ、野菜や果物をどっさり詰めた5隻には2万~13万円の値が付きました。

 宝船の売り上げである25万円は岩手県社会福祉協議会に寄付されます。

初競り
せりにかけられた5隻の宝船。中央の宝船は、過去最高額の13万円で落札されました。

初競り

初競り

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