第117回:葛西重雄(かさいしげお)

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広報ID1009646  更新日 平成30年12月17日 印刷 

葛西重雄(1849年~1925年)

盛岡金融界の先覚者・岩手銀行頭取

葛西重雄(かさいしげお)の写真

葛西重雄は1849年(嘉永2年)1月盛岡に生まれた。維新の豪商と言われた小野組で働き、古河市兵衛の小野組糸店で生糸の取引を行なう。小野組閉店後も古河市兵衛と行動を共にし、足尾銅山や阿仁銅山の経営に従事、その後に古河鉱業所副所長となった。
葛西は植樹にも造詣が深く、阿仁銅山で植林事業を行う。また1884年(明治17年)、盛岡大火のため市内で木材が不足した際には、岩手森林養立社を組織し植林事業を行っている。
一方、葛西は旧岩手銀行頭取や初代盛岡貯蓄銀行頭取を歴任しており、岩手金融界の先達としても知られる。旧岩手銀行の初代頭取小野慶蔵が死去した時、小野と懇意であった原敬は同銀行の将来を憂い、古河鉱業副社長を勤めていたころから知っている葛西を後任に推挙した。このため1920年(大正9年)、葛西は旧岩手銀行頭取に就任している。東京駅や盛岡銀行本店(現:岩手銀行中ノ橋支店)の設計を手掛けた葛西萬司は養子であり、1925年(大正14年)の葛西の死後、萬司はその跡を受けて旧岩手銀行取締役に就任している。
温厚な人柄の葛西は、他人には一度も怒りの顔を見せたことがなかったと言われた。また、後進の育成に熱心であり、人を引き立てつつ、その自覚を促して導いたので、部下からも慕われた。

掲載日:平成21年8月10日

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